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子どもが初めて作ったカレー&サラダ

20年近く前(2006年現在)、ある雑誌でこんな記事を読んだころがあります。ある高学年の男子の事例なのですが、母親が夏休み中に入院してしまい、自分で家事をやらなければならなくなりました。その男子は、5日間ほどがんばり、お母さんがこんなにも家族のために働いていたことが実感としてわかり、ものすごく成長(心が)したという記事でした。

当時私は独身だったのですが、それを読んで以来、いつかわが子にもやらせてみたいと念願していました。

長女アキコは、小学2年生。夏休み2回目で慣れてきたところで、この夏にチャレンジしてもらうことにしました。
というわけで、夏休みのめあてのところにも、「チャレンジテーマ……料理、洗濯、そうじ」とあげておいたのです。
今回紹介する事例は、そのうちの料理「カレーライス作り」です。4歳のクニコは野菜サラダ作りです。

わが子が初めてカレーとサラダを作った日 2006.8.5 1618-230

親のこうした願いはあるものの、やる本人(子ども)のやる気をどう引き出すかが問題です。
幸い、夏休み前に、いとこの家族と友人の家族から、それぞれコテージでの宿泊バンガローでの宿泊のお誘いがありました。そこでは、自分たちでというか親と一緒に食事を作らなければならないわけです。
その日に向けての練習ということで、今回チャレンジしてもらうことにしました。

カレー作り開始

さて、8/1(火)夕方。予定通りカレーを作り始めた。
私は、5時かっきりに急いで退勤し、途中から参加というか参観した。

私「やっぱり始まってたか。」
妻「始めたばっかりだけどね。」

■皮むき器でジャガイモの皮をむくアキコ

アキコ(皮むき器でジャガイモの皮をむいている。)
私「けっこううまいじゃないか。」

妻「今度は、ジャガイモを切るわよ。まず、半分に切って、それから、こうやって切っていくのよ。……じゃあ、やってみて。」
アキコ(やってみながら)「こう?」
妻「アキコのは、少し斜めに切っている。まっすぐに包丁を下におろすの。」
アキコ(やってみながら)「こう?」
妻「まあ、そんな感じね。いい感じよ。」

以下、タマネギ、肉、トマト、きゅうりなどいろいろな野菜を切ったり、炒めたり、あくを取ったりしたのだが、基本のステップは全く同じである。

料理法を教える基本のステップとコツ

1.指導者である親が、言葉でも簡潔に説明(指でこんなふうにジャガイモを押さえてなど)を加えながら、実際にやってみせる。いわゆるお手本を示すということである。
子どもは、「ああすればいいのだな。」とイメージすることになる。

2.子どもに実際にやらせてみる子どもはまさに見よう見まねでやるのだが、おおかたの場合、ある程度はできるが、やって見せたとおり説明したとおりにはできない。

3.親が子どものやったことについて、フィードバック(評価)してあげる。斜めに切っているから、「まっすぐ包丁をおろして」というようにである。
子どもは見よう見まねで初めてやっているので、うまくできないのは当たり前。そして、子どもはできたつもりになっていても、親から見ればできていないのが見える。これも当たり前である。
問題は、それをどう子どもにフィードバックするかである。
できたところをうまくほめながら、不十分な点を指摘して、もう一度やらせるということである。
全部できないなら、そもそも料理をさせること自体が早すぎていたわけで、通常比較的うまくできたところもまたあるはずである。そこをうまくほめながらということである。

4.子どもは、不十分だと指摘されたところに気をつけながら、もう一度挑戦する。
そして、親はその再チャレンジの様子を、さらにフィードバック(評価)してあげる。
ここでは、子どもが指摘されたところがよくなっていて、ほめ言葉(いい感じよ。)をフィードバックできるのが理想である。
実際は、一度の指摘で完全によくなることはほとんどない。練習がいるのである。

そのあたりのことも、わきまえながら、
「今回ではこのあたりまでできればよしとしよう。」というように、無理のないめあてをきめるとよい。
ほめながら気持ちよく子どもがするには、ここがポイントとなる。
親の要求水準が子どもの能力に比して高すぎるとどうしても改善点の指摘(平たく言えば叱ること)が多くなる。子どもがある程度がんばればできる程度の、適度な要求水準を設定しておくべきである。
そして、子どもがあまり無理なくできるところをやらせて、ほめながらやるとよいと思う。

以下、タマネギを切る……と進んだ。タマネギを切るところでは、二人とも涙を流していた。

進むカレー作り

野菜・肉を切る→炒める→水を入れて煮る・あく取りをする→カレールーを入れる→ご飯にカレーを盛る……と続くのだが、紹介する。

■野菜を炒めるアキコ

■あく取りをするアキコ

■カレールーを入れるアキコ

ご飯を盛るアキコ

カレーを盛るアキコ

次女クニコは野菜サラダ作りの挑戦!

さて、4歳のクニコである。お姉ちゃんがやるのだから、当然「クニコもやる!」となる。
クニコは、今回は野菜サラダ作りにチャレンジしてもらった。けっこう器用で驚いた
クニコは4歳で小さい分、親の手のかけようも違ってくる。やってみせるというより、はじめは一緒にやるという感じである。
また、トマトの皮むきなど、難しいところは親がやってあげるとい配慮も、必要になってくる。

■クニコとキュウリを切る

■キュウリを一人で切るクニコ

切ったキュウリと塩を混ぜるクニコ

■一人でレタスをちぎるクニコ

■トマトの皮をむく妻

■トマトを一人で切るクニコ

■ちょっと危ないみたいだなと、手を添える妻

■ようやく完成

二人ともせっせと、できあがったカレーと野菜サラダを運んでいた。

妻「できたわね~。アキコもクニコもがんばったわね。」
私「すごいな、二人とも。とってもおいしそうだな。」

アキコもクニコも、自分たちで作ったカレーと野菜サラダを見ながら、満足そうに笑って聞いていた。

クニコのあいさつで、「いただきます。」

みんな「おいしい。おいしい。」と言いながら食べていた。アキコはカレーをおかわりし、クニコは野菜サラダをきれいに平らげた。

お母さんに教えてもらって料理した価値

こうして振り返ってみると、当初のねらいを超えて、一緒にカレーと野菜サラダ作りをすることで、親子の絆を深めることとなった。

いつも食べる人であったアキコとクニコが作る人になり、お母さんに教えてもらいながら、カレーと野菜サラダを作る

妻「私一人で作る場合の、倍時間がかかるわね~。疲れるわね~。」

と、妻は途中で言っていたが、子供たちは自分より上手にできるお母さん、教えてくれるお母さんがまぶしく見えたに違いない。そして、お母さんに教えてもらってできたという経験から、お母さんへの信頼感が高まったに違いない。また、結果としてお母さんの料理を作る大変さも、感じたことだろう。

さらに、「自分で作れた! おいしかった!」という成功体験から、きっと自信が生まれてくることだろう。

親子の絆の深まり・信頼感・成功経験と自信……これらは、カレーや野菜サラダを作る能力を獲得する以上に、価値あることではないかと思う。

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