《読み始める前に》
前回の記事では、長女アキコが寝る前に「おやすみ」と言いに来てくれる習慣について書きました。
一日の終わりに聞く、子どもの「おやすみ」。
それは、親にとっても、祖母にとっても、心がふっとやすらぐ大切な一言でした。
今回は、それから3年後の続編です。
今度は、次女クニコの「おやすみ」のあいさつの躾についての話です。
まだ小学1年生だったクニコは、一人であーちゃんの部屋へ行くのが少し怖い時期でした。
それでも、私と一緒にあーちゃんの部屋へ行き、「おやすみなさい」とあいさつをしていました。
その何気ない日々の習慣が、やがて学校の「あいさつ標語」で校長賞をいただくことにつながります。
家庭の中の小さなあいさつが、家族をあたため、子どもの心を育てていく。
そんなことを、あらためて思い出させてくれる出来事でした。
プレパパや、小学生までの子どもを持つパパに向けて、子育ての中で大切にしたいことを綴っています。
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パパの子育て奮戦記 第65号|「あったかい家族日記」第708号 再構成版
長女アキコ(11歳)、次女クニコ(7歳)、ママ、パパ(私)、祖母(74歳)
あいさつ標語で、校長賞をいただく
3月2日、火曜日の夜のことです。
子どもたちの通う小学校の学校便りを読んでいた妻が、こう言いました。
妻「お父さんの出したあいさつ標語、校長賞取ってるわ」
私「へえー、どれどれ」
そこには、あいさつ標語の校長賞として、次のように載っていました。
☆ おばあちゃんの 顔がほころぶ 孫の「おやすみ」 私ジュンイチ
☆「おはよう」は 朝のビタミン 元気のもと Aさん
☆ げんきな声 みんなに幸せ プレゼント Bさん
保護者の中から、私のほかにAさん、Bさんの2名、合計3名が受賞していました。
妻「元気なあいさつとか、明るいあいさつみたいなのは、たくさん展示されてたんだわ」
私「あいさつのメリットを強調するタイプだろ」
妻「うん、そう。似ていて、本当に一字だけ違うような感じ。
でも、お父さんみたいなのはないんだわ」
わが家の現実から生まれた標語
このあいさつ標語は、保護者も書いて提出することになっていたので、去年ささっと書いて出したものでした。
けれど、これは単なる思いつきではありません。
わが家の現実を、そのまま標語にしたものでした。
私がクニコと一緒に入浴する際、クニコを抱きながら、あーちゃんの部屋に連れて行きます。
そして、一緒に「おやすみ」のあいさつをしていました。
クニコ「あーちゃん、おやすみなさい」
実母「あ、クニコちゃん、おやすみ」
私「おやすみなさい」
実母「おやすみなさい」
この、孫であるクニコとの「おやすみ」のやりとりの中で、実母はいつもにこっとして、クニコを見ながら「おやすみ」と言っていました。
その笑顔が、とても素敵なのです。
ほんの一瞬です。
けれど、とっても素敵な笑顔なのです。
一階で一人生活している実母にとって、クニコのこの「おやすみ」は、とても心やすらぐものであり、実母を癒しているに違いありません。
そうして、先ほどの標語が生まれました。
☆ おばあちゃんの 顔がほころぶ 孫の「おやすみ」
「おやすみ」のあいさつは、家族をあたためる
以前のブログ記事「心やすらぐ『おやすみ』のあいさつの躾!」で、私は次のように書きました。
一日を終えようとしているとき。
その日を振り返りながら、ほっとした気持ちでいるとき。
そこへ、アキコの顔が見えます。
そして、「おやすみ」という言葉が聞こえてきます。
それは、本当に心やすらぐ瞬間でした。
「ああ、あったかい家族だな」
そう実感する瞬間でもありました。
アキコは、最初から「おやすみ」のあいさつができたわけではありません。
転勤先のN市から、アキコの小学校入学に合わせて自宅へ戻ったとき以来、私はずっと「おやすみ」のあいさつについて躾けてきました。
私「あーちゃんに『おやすみなさい』って言ってきたか?」
アキコ「言ってきたよ」
はじめのころは、
アキコ「あっ、忘れてた」
ということも、よくありました。
でも、来る日も来る日も、ずっと言い聞かせてきました。
そして今では、何も言われなくても、自分からあーちゃんと私に「おやすみ」と言いに来るようになったのです。
「身が美しい」と書いて、躾
「身が美しい」と書いて、躾と読みます。
「おやすみ」と言うアキコは、確かに美しい。
そして、何よりもかわいい。
存在そのものがかわいいのはもちろんですが、「おやすみ」と言うアキコは、なお一層かわいく感じられました。
これは、おそらく、というより間違いなく、あーちゃんも同じように感じていたと思います。
つまり、よく躾けられた子は、周囲を癒やし、周囲により愛されるのです。
もちろん、これは教育、つまり躾の結果です。
何も言われなくても、はじめからあいさつができる子など、いません。
何よりもまず、我が子の幸せのために。
そして、我が子とかかわる人たちの幸せのために。
もちろん、その中には家族も含まれます。
だからこそ、しっかりと躾けていきたいのです。
今度は、クニコの「おやすみ」の躾
アキコは、小学5年生になった今、「おやすみ」のあいさつの習慣が完全に確立しています。
私とクニコが入浴した後、アキコは一人で入浴します。
そして、あーちゃんに「おやすみ」のあいさつを欠かさずにしています。
私は今、妹のクニコのおやすみの躾をしているところです。
クニコは小学1年生。
まだ、一人であーちゃんの部屋へ行くのは、少し怖いようです。
おそらく、あと1年もすれば、
「一人であーちゃんの部屋に行くのは、暗くて怖いから嫌だ」
などと言うことなく、一人であーちゃんのところへ行って、
クニコ「あーちゃん、おやすみなさい」
と言えるようになるでしょう。
20年後、25年後につながる躾
今、ふと思います。
20年後、あるいは25年後。
母親になったアキコやクニコに連れられた、かわいい孫たちが、私たちのところへやって来て、
孫「おじいちゃん、おばあちゃん、おやすみなさい」
こう言う日が、おそらく来るでしょう。
来るかな。
いや、来てほしいものです。
そのためには、まず今、アキコとクニコを、祖母に「おやすみ」のあいさつができる子に躾けておく必要があります。
なぜなら、私が祖母にあいさつをするように躾けてきた姿が、将来、アキコやクニコが親になったときのモデルになるからです。
子どもは、親の言葉だけでなく、親の姿を見ています。
親が何を大切にしてきたか。
家族の中で、どんな習慣を育ててきたか。
それが、いつか子どもたちの家庭にも受け継がれていくのかもしれません。
「おやすみ」のあいさつは、一日の締めくくりを心地よいものにしてくれます。
そして、その小さな一言は、家族の心をあたため、子どもの人生を支える財産にもなっていくのだと思います。
(2010年3月2日記)
今、振り返ってみて
抱いて連れて行った、あーちゃんの部屋
次女のクニコと一緒に入浴する際、クニコを抱きながら、あーちゃんの部屋に連れて行ったことを、クニコの体の重さと、あーちゃんの笑顔と共に思い出せます。
実は、アキコも、私が抱いて連れて行く段階がありました。
言葉がけだけでできるようになる前に、一緒にする段階があるのです。
躾とは、習慣化することでもあります。
ですから、それまで繰り返し、繰り返し働きかける必要があるのです。
あいさつは、相手の存在を認める行為
前回の記事とは、違う側面からあいさつの価値について書きます。
まず、あいさつは、相手の存在を認める行為です。
「あなたのことを、私は認めています」
「あなたの存在を、私は肯定しています」
あいさつを通して、そう伝えているのです。
これは、安心感やリラックス感など、肯定的な感情を相手に抱かせます。
だから、あいさつが返ってこないと、「無視された」と怒りを感じることがあります。
反対に、あいさつをされただけで、気分がよくなることもあります。
一日のスタートを、あいさつを交わし合うことで、安心感を持って始める。
一日の終わりを、あいさつを交わし合うことで、安心感を持って終える。
こうして、家庭は癒しの場、元気をもらえる場になっていくのです。
気まずい時こそ、あいさつだけは交わす
親子でも、仲違いして気まずい関係になることがありますよね。
そんなときでも、
「あいさつだけは交わす」
というルールにしておくことで、気まずい関係が悪化することを防ぎ、仲直りのきっかけにもなります。
私自身、娘の言動に怒り、仲違い気味になったことがありました。
それでも、お互いに「おやすみ」のあいさつや、外出時のあいさつはしていました。
これは、
「あなたの言動には怒っているけれど、存在自体は認めているよ」
というメッセージになります。
あいさつという形で最低限のふれあい、メッセージのやり取りはしていたので、イライラを引きずることなく、ほどなく仲直りもできました。
余談ですが、これは親子げんかだけでなく、夫婦げんかでも、非常に効果的です。
(2026年6月5日記)
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📝 自分に問いかけてみる時間
あいさつのもつパワーを、家庭に十分いかしていますか。
あいさつは、それ自体がふれあいの機会になります。
しかも、毎日、毎日することができ、一瞬でお互いを元気にします。
忙しいパパ、ママにもできる、瞬時のふれあいであり、コミュニケーションです。
このパワーをいかさない手はないのではないでしょうか。
できるところから、取り入れていきませんか。
📝 簡単なワーク
今回は、前回の記事で紹介したワークを、もう一度掲載します。
というのも、あいさつは、一度考えて終わりではなく、毎日の暮らしの中で少しずつ育てていくものだからです。
前回読んでくださった方も、今回初めて読んでくださった方も、ぜひ、わが家のあいさつを見直すきっかけにしてみてください。
まだ子どもが小さいうちは、あいさつの習慣を育てやすい時期でもあります。
親の言葉を比較的素直に受け止めてくれるからです。
もちろん、最初から上手にできなくてもかまいません。
忘れる日があってもかまいません。
大切なのは、親があきらめずに働きかけ続けることです。
まずは、次の中から、わが家で大切にしたいあいさつをひとつ選んでみてください。
「おはよう」
「いってきます」
「いってらっしゃい」
「ただいま」
「おかえり」
「ありがとう」
「いただきます」
「ごちそうさま」
「おやすみ」
選んだら、今日から1週間、そのあいさつを親子で意識してみます。
たとえば、「おやすみ」を選んだなら、寝る前に子どもが家族に「おやすみ」と言えるように、やさしく声をかけてみます。
「あーちゃんに、おやすみって言ってこようか」
「お父さんにも、おやすみって言ってくれる?」
「今日も言えたね。うれしいな」
そんなふうに、あいさつをしたこと自体を、あたたかく受け止めてあげます。
習慣になるまでは、根気がいります。
でも、それだけの価値があります。
あいさつは、周囲の人をあたたかくします。
そして、そのあたたかさは、やがて本人の幸せにも返っていくのです。
まずは、わが家の小さな一言から。
今日の夜、あるいは明日の朝から、ひとつ始めてみませんか。
《あわせて読みたい記事》
あわせて読みたい記事として、
👉「心やすらぐ『おやすみ』のあいさつの躾!」があります。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
たった一言の「おやすみ」でも、毎日積み重なると、家族の心をあたためる大切な習慣になります。
『パパの子育て奮戦記』では、プレパパや、小学生までの子どもを持つパパに向けて、子育ての中で大切にしたいことを綴っています。
この後も、子どもとの関わり方、あいさつ、しつけ、家族の時間について、体験に基づいて綴っていきます。
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この記事は、2010年3月2日のSo-netブログ原稿『あったかい家族日記「あいさつ標語が校長賞に──心やすらぐ『おやすみ』のあいさつの躾! その2」』をもとに整えた再構成エディションです。

