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夢を叶えた祖母(実母)の人生に学ぶ

実母は、中学1年生の時に抱いた「編み物の先生になりたい」という夢を叶えた。編み物の先生になるために、高校卒業後、東京の日本一の先生の元で学んだ。そのために、中学校のうちから地元の編み物教室に通っていた。しかも、「嫁入り道具は何も要らないから」と、東京行きに反対する両親を説得するほど、本気で叶えたいと思っていた。

夢を叶えた祖母(実母)の人生に学ぶ (2010.1.15) 第780号

ーアキコへのキャリア教育 その1-

アキコ(小6)に優しい祖母(ボクからは実母)。その祖母の人生から学ぶということを、今年の父と子塾のテーマの一つにした。あと2ヶ月余りで中学生になるアキコにとって、祖母の人生に学ぶことは、価値あることだろう。とりわけ、将来の職業選択に当たって、大きなヒントが得られるに違いないと考えたからである。

このように考えていたところへ、思いがけず、この「祖母の人生に学ぶ」ことがスタートした。

【あーちゃん(祖母)の話】

土曜日の10時頃、1階で生活しているあーちゃん(アキコの祖母)とアキコ(小6)と私ファーザーで、ティータイムをもつことが習慣化している。(※ 妻はクニコ(小2)を七田チャイルドアカデミーに連れて行っている。)

以前の記事「ティータイムのマナー」でも書いたが、お茶やお菓子と同じくらい大事なモノとして、「なごやいだ雰囲気の中での会話」をあげた。

ところが、アキコはなかなか質問には答え(られ)ず、表情もぶすってしていて、会話に参加するという感じではなかった。

そこで、あーちゃん(と私)が、アキコに説いた。

あーちゃん「アキコ、そんなぶすっとした顔では、ダメられ。笑顔じゃないと。」

アキコ(ぶすっとしている。)

あーちゃん「あーちゃんは、東京の編み物専門学校に行って学んでいたとき、先生は<おのぼりさんは、すぐわかる>って言ってたんだよ。おのぼりさんというのは、地方から東京に出てきた人を言うんだけど、ぶすっとしていて笑顔がなくて無口だから、地方から来たおのぼりさんは、すぐわかるって。」

私「あーちゃんは、昔編み物の先生になるために、東京の編み物専門学校に行っていたことがあったんだよ。」

アキコ「ふーん。」

あーちゃん「先生は、<あなたたちは、やがて地元に帰って、編み物を教えるようになる。そうすると、いろいろな人が教わりに来る。だから、そんな時にぶすっとしていてはダメ。いつも笑顔で。声も地声ではダメ…。>と教わったよ。」

私「へえ~、編み物のスキルばかりじゃなくて、そんなことも教えるなんていい学校だったんだね。」

あーちゃん「あーちゃんは、若い頃から人に笑顔で接するようにしているし、地声じゃないよ。」

私「あーちゃん、編み物専門学校から帰ってきた後、お家で編み物教室を開いて教えていたんだよ。そして、お父さんのお父さん、つまりあーちゃんの夫よりも稼いでいたときもあったんだよ。」

アキコ「編み物の先生だったことは、前にあーちゃんから聞いたことがある。」

あーちゃん「あーちゃんは、中学1年生の時に、将来、編み物の先生になることを決めてたんだよ。」

私「えっ! 中学1年生の時に、もう決めてたの! そりゃすごいな!」(これは初耳だ!)
アキコ(びっくりしたような表情)

あーちゃん「そうなんだよ。春休みや夏休みにも、地元の編み物の先生の所へ、編み物を習いに行ってたんだよ。」

私・アキコ(興味津々で聞いている。今で言うなら、春期講習、夏期講習のようなものか。)

あーちゃん「そして、高校を卒業したら、東京にいる日本一の編み物の先生の所へ学びに行くと決めてたんだよ。」

私「えっ、中学1年生でもう! あーちゃん、すごいな、アキコ。」

アキコ(うなずく。)

あーちゃん「当時は東京に行く人なんか本当にまれで、近所で東京に行った人なんか、まずいなかったんだよ。だから、東京の学校へ行くというのは、今で言うと、ちょうどアメリカに留学するくらいのことだったんだよ。」

私「そっかー、すごいな。」(東京の編み物専門学校に行ったことは知っていたが、それが当時としては留学するくらいのことだったことには、気づいていなかった。)

あーちゃん「だから、親を説得するのが大変で……。親は『○市(県都)なら行ってもいい』と言ったんだけど、それだったら行っても意味がないんだよ。東京の日本一の先生のところじゃないと意味がないんだよ。」

アキコ(興味津々に聞いている。)

あーちゃん「それで、あーちゃんは<嫁入り道具も何も要らないから>と言って説得したんだよ。」

私「タカちゃん(妻)は、お父さんの所へ嫁に来るときに、100万円以上もする桐箪笥を持ってきたろ。そんなものは何も要らないからと言って、親を説得したということだよ。」
(このことは、以前、私はあーちゃんから聞いたことがある。)

アキコ(興味津々に聞いている。)

私「すごいね~。あーちゃんは、中学1年の時に、将来の職業も、高校卒業したら東京の編み物の先生所に学びに行くことも決めたんだ。すごいだろ、アキコ。」

アキコ「うん。」(ニコニコしながら返事をした。)

実母ながら、実際すごいと思う。実母が中学1年生の時に抱いた「編み物の先生になりたい」という夢は、単なる夢ではなかった。編み物の先生になるまでの基本的な戦略(東京の日本一の先生の元で学ぶ。当時母親がとっていた「婦人クラブ」や「主婦の友」の付録の編み物の本によく載っていた有名な人で、その人の元で学びたいという。)も明確になっていた。そのために、中学校の春休みや夏休みのうちから、地元の編み物教室に通っていた。しかも、「嫁入り道具は何も要らないから」と、東京行きに反対する両親を説得するほど、本気で叶えたいと思っていた夢だった。

実際、実母は、東京の編み物専門学校に行き、戻ってきて地元で編み物教室を開いた。中学1年生の時に立てた夢を叶えたのである。そして、夫以上に稼いでいたのである。

ビジョンと戦略、戦術(地元の編み物教室に通う)、反対する両親を説得する強い意思と本気度、ついに実現した夢……。

中学時代に、アキコに将来の職業選択をさせ、それに基づいて高校・大学を選択させたいと考えていた私にとって、願ってもない、アキコへのキャリア教育となった。(続く)

●編み物の先生とは、教えるという仕事だ。ボクは小学校教員だが、教えるという資質は、母から受け継いだものが大きいと思えた。

自分の親を知ることは、自分のルーツを知ることだ。親の子ども時代や、独身時代、結婚のこと、仕事上のこと、夢…これは当事者の本人に聞いてみなければ、わからない部分が大きい。機会を作ってしっかりと聞いておきたい。

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