NGO沖縄アジアチャイルドサポート代表理事の池間哲朗さんは、
「食事の準備から片付けまで何でも親がやって当たり前で、親に対する感謝がない。そんな日本の子どもは世界で一番生きる力が弱い」といいます。
「お母さん、お父さんのことを気遣い、助ける子であってほしい。わが子を弱い子でなく強くてあたたかい子に育てよう!」
わが家では、さっそく小1のアキコは自分の食べた食器を流し台まで運ぶことにしました。そして、3歳の次女クニコも、食器を自分で片づけることになりました。
池間さんの話の内容のあらましと、その話を受けての、わが家の変容記です。
弱い日本の子どもを脱する! 2005.9.17 1427−88
~外国の貧しい子どもに学ぶ~
船井メディア発行の月刊CDカセット情報を通勤しながら毎月聴いている。
9月号スペシャルインタビューは、「NGO沖縄アジアチャイルドサポート代表理事の池間哲朗さんの世界で一生懸命に生きる子どもたち(30分)」だった。
その池間さんの話に衝撃を受けた。
衝撃的な池間さんの話
現在の地球の人口63億人余りのうち、一日3食食べ豊かな生活をしているのは、20%程度で50億くらいの人は貧しい暮らしをしているという。
池間さんは、現地を訪れ、フィリピンのゴミの山からアルミ缶や瓶を集めて生きている少女に将来の夢を聞いたところ、「私の夢は大人になるまで生きること」という一言を聞いて、これはサポートしようと決断したそうだ。
池間さんの話では、貧しい国のいろいろな子どもたちの実態が報告されていた。
年収わずか5万円から10万円の農業で暮らすタイの山岳民族の人たちが不作の時、子どもをやむを得ず売ったり(女の子は売春婦になる。その運命を、女の子は知っているそうだ。でも、親のためにやむを得ずその運命を受け入れているそうだ。)、寺院に預けたりする話。寺院に預けたらもう会えないとわかっている父と子の別れのシーンを語る話には、思わずうるっときてしまった。(インタビューアーも)
そして、マンホールで生活するモンゴルの子どもたち。
「モンゴルは、国家予算の約7割もの資金援助を受けていた旧ソ連の崩壊により経済が壊滅状態。町には失業者が増え、貧しさから子どもを虐待する親、捨てる親が続出し、そんな親たちに見放された子供たちがホームレスとなってマンホールの中に暮らしている。ウランバトールは世界で最も寒い首都。冬はマイナス30度が当たり前という過酷な環境で、子供たちは暖房用の温水が通るマンホールでしか生き延びる場所がないのだという。」(CD付属の冊子の要約記事からの引用)
汚水とゴミが散乱するマンホールの中で生活する子供たち。ろうそくや電池を買う金ももちろんなく、暗闇の中でネズミに唇をかじられ、耳を食いちぎられたり、マンホールに住む大人たちの暴力を受けたりしながら生きている子供たち。ホテルの残飯をあさって食べたり、靴を磨いたり、路上で働いてお金をもらって生活しているという。
そんな現状を知った池間さんらは、沖縄の人たちの援助を募り、ウランバトールにマンホールチルドレンの保護施設を建て、現在運営を行っている。
その活動の柱は、①子供たちの命を守ること ②教育 ③自立をサポートすること の三つであるという。
母親が食事の準備をする間、テレビを見ているばかりで何もしない日本の子ども
そして、そうした活動の一環として毎年沖縄に呼んでホームステイを経験させるという。
さて、わたしが「何とかしなければいけない!」と、強く心を動かされたのは、ここでの話である。
ホームステイした日本の家庭では、日中働いて疲れているお母さんが当たり前のように食事の準備をしている。モンゴルから子供たちは、何もしない子どもたちを見て驚く。そして、食事の後また当たり前のようにお母さんが片付けをしている。日本の子供たちはその間テレビを見ているばかりで何もしない。この段階でモンゴルから来た子供たちは怒り出すそうだ。
そして翌日は、モンゴルから来た子どもたちは、食事の準備や片付けを手伝うそうだ。
その様子をみた日本の子どもは、初めてこんな自分でいいのだろうかと考えるそうだ。
日本では母親が子どもの世話をするのは当たり前になっているが、子どもが親のために働く方が世界では当たり前なんですと、池間さんは語っていた。
池間さんは、外国の子どもで6,7才で親に荷物を持たせるような子どもはいないとも語っていた。
池間さんは、
日本の子どもたちがすごく荒れている。荒れているばかりでなく、弱くなっていると憂いていた。そして、食事の準備から片付けまで何でも親がやって当たり前で、親に対する感謝がない。そんな日本の子どもは世界で一番生きる力が弱い(池間さんは感謝の心=生きる力ととらえている)
と断言していた。
子どももいっしょに食事の片づけへ
働いて疲れている母親(わが家は専業主婦だが)が食事の準備から片付けまで何でも母親がやり、その間子どもは平気でテレビを見ているという状態はよくない。しかも、それが当たり前だと思っていて、感謝しないのは確かに問題だ。
私はこの池間さんの話(CD)を聴いた翌日(今週の火曜日)、この話を夕食でし、今日から食事の片付けは、子供たちもできるところは一緒にしてもらおうと提案した。
実母は、「まだ1年生で小さいからしなくてもいいじゃないの。」と言っていた。
私は「いや、できることはあるはずだよ。例えば、食器を流し台まで運ぶことぐらいはできるよ。」と言った。そして、妻に「その方がお母さんも助かるだろう。」と聞いてみた。
妻「うん、皿洗いは無理だろうけど、食べた食器を運ばせるぐらいなら……。油の付いた食器と付いていないのに分けて置いてくれると助かるわ。」
私「アキコ、お母さん食事の片付けが大変だから、アキコは自分が食べた食器を片付けてくれると、お母さんが助かるんだけど、やってくれるかい。」と、聞いた。
アキコ「いいよ。それぐらいやれる。」
こんなふうにして、その日以来小1のアキコは自分の食べた食器を流し台まで運ぶことになった。(3年生からは食器洗いもさせたい。)ちなみに私も今まではしていなかったが、自分も同じようにすることにした。(今までは専業主婦ということもあって甘えていたというか気がつかなかった。)
先の日本の子供たちが弱くなっているという池間さんの話。その責任は親にあると思う。家族は共同体であり協働体である。みんなで助け合っていくのが家族だ。お母さん、お父さんのことを気遣い、助ける子であってほしい。これがあったかい心を持った子でもあり、強い子でもあると思うのだ。(逆に共同体の中にいて、一緒に働く力がないのは間違いなく弱い子だ。)
わが子を弱い子でなく強くてあたたかい子に育てよう!
みなさんは、池間さんに弱いと言われた日本の子どもの現状をどう思われますか?
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お手伝いをさせる理由!
付記
次女クニコ3才は英語どころじゃない。もっと大切なことがある!もっと自分のことを自分でできるようにし、お手伝いももっと積極的にさせなきゃと思い直しました。今朝の朝食後のティータイムで、次女クニコをちゃんと自分でできる子にしようと話し合いました。
結論だけ書くと、食器を自分で片付けることになりました。そして、着替えや歯磨きこれはまずまずできるし、原則本人がすること。歯磨きの仕上げやボタンなどむずかしいところは、手伝うこと。アキコは、目覚まし時計で自分で起きるようにすることになりました。