★親が元気なうちに親孝行 2006.11.5
◆1 書道の習字紙を折る手伝い
今朝起きて階下に行くと、今に実母の習字紙(約縦2m×横50cm)が目に入った。
「これから、書道の作品を作るんだな。」と思った私は、実母に自分から声をかけた。
私「お母さん、紙を折るの手伝おうかね。」
実母「手伝ってくれるかい。助かる。」
およそ10分間のちょっとした仕事だが、ずれないように神経を使う仕事でもある。
縦2mもあるのだから、一人で紙を折ることは無理なのである。私や妻、最近は長女のアキコまで手伝うことがある。
私は、手伝いながら、「こうして手伝えることは、親が元気で生きている間だけなんだ。」と、ふと思った。
◆2 はがきを投函する
さて、1時間後、また階下にいったら、実母が
実母「お前、今日外へ行くかい?」
私「ほとんど家にいると思うけれど、何かしてほしい用事があるの?」
実母「外へ行くなら、ついでにこのはがきを出してもらおうかと思って。今日中に出さないとだめなんだて。」
私「それくらい、散歩がてらに今出してきてやるよ。」
こう言って、はがきを受け取り、投函してきた。
私「出してきたよ。」
実母「ありがとう。」
こうして実母のために、ちょっとした親切をできるのも、実母が生きていればこそである。
以前にも書いたが、実母がガンではないかと一時疑われてから、実母の死を急に身近に感じるようになった。
母が私にしてくれたことに比べれば、百万分の1にも満たないことだろう。それでも、こうして少しでも恩返しし、母の喜ぶ姿を見られることはうれしい。
●親がしてくれたことをわが子に返すこと。これが親の恩に報いることだという考え方は、確かに一理ある。しかし、半分は違っている。親から受けた愛情をわが子に返すと同時に、親にも返すのが当然だ。
●親が必要としているときに手を貸すということ。これなら間違いなく喜ばれる。