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自伝的家庭学習必要論

母は、個別懇談でわが子が授業中よくおしゃべりしていること、忘れ物が多いこと、勉強とりわけ算数がよくできないことを、担任の先生から指摘された。

母「この子は、特に算数がわからないんです。遊んでばかりで成績もよくないので、よろしくお願いします。」
塾の先生「わかりました。だいじょうぶですよ。」

ところが、塾をほっぽり出して、私は遊びほうけた。そんな私が進んで家庭学習をするようになったのは、担任の先生によるちょっとした工夫だった。

自伝的家庭学習必要論 (2006.8.18)~その2~

前号で書いたように、私は小学校3年生まで、学校の成績はよくなかった。 家でもほとんど勉強しなかった私は、成績は中の下、得意なのは図工ぐらいだった。

特に算数が苦手で、心配した母が自分で教えてもダメ、学習塾にやっても塾をほっぽり出して、魚取りに熱中するという有様だった。

そんな私に転機が訪れたのは、4年生になって若い女のK先生が担任になってからだった。

K先生は、『家庭学習がんばり表』というのを教室に張り出し、家庭学習を大いに奨励したのだった。
家庭学習を奨励するシステムは、こうだ。

①家庭学習をしてきたら、朝のうちにその証となるノートやドリルなどの学習した記録を教卓上に載せておく。

②担任のK先生は、休み時間などを使ってそれをチェックし、家庭学習をやってくれば○、家庭学習の内容に特にがんばった様子が見られたら◎を付ける。記憶にはないが、おそらくは時々コメントもくれたと思う。

③先生から受け取った◎・○をもとに、『家庭学習がんばり表』に赤ペンで◎または○を自分で書く。

シンプルなシステムだが、これが私にはとても有効に働いた。

私は、あの『家庭学習がんばり表』に◎をつけたい! と強く思ってしまったのである。

私は、母に言われることもなく、自分から家庭学習をするようになったのである。それも毎日である。

「あの『家庭学習がんばり表』に◎・○をつけたい!」と強く念願していた私は、K先生に見てもらって、◎・○をがんばり表につけることが楽しみで楽しみでしょうがなかった。逆に言えば、一日でも◎・○がつかない空白の日ができることが、いやでしょうがなかった。

しかも、○よりも◎がほしいと思っていた私は、◎がもらえるように、がんばって家庭学習をした。

すさまじい変化である。

家庭学習の習慣が身についてくるにつれて、学校の成績も伸びていった。

3年まで図工や音楽以外4をもらったことがなかった私が、4年生になって、理科や社会でも初めて4をもらったのである。

注:当時は、1・2・3・4・5の五段階相対評価。5は上位10%であった。つまり、当時5クラスあり1クラス35名ほどいたと思うのだが、4ないし5名しか5はもらえなかった。4は次のおよそ20%である。

5年生になって、担任は変わったが、うまく引き継がれていたようで、新しいT先生も全く同じシステムを継続してくれた。

おかげで、私の家庭学習も継続し、完璧に習慣化した。

今でも思い出せるのだが、夜7時30分から9時までの1時間30分、ほとんど毎日欠かさず学習していたのである。家庭学習をやらないと気持ちが悪く、やらずにおられないくらい完璧に習慣になっていた。ちょうど歯を磨かないと気持ちが悪く、やらずにおれないように。

今でも思い出せる、当時やっていた家庭学習は、当時「学研の○年コース」(今のベネッセに近いかな)だったかについていた参考書を、ノートに丸写しするというものである。

これがよかった。

社会科や理科の参考書をよく写したのだが、社会科や理科で授業中出される問いが参考書に載っていたものと同じ場合がよくあった。ノートには、その答えも丸写ししてある。自信をもって手をあげて答えることができた。

こんなわけで、家庭学習が習慣化し、学校の成績もさらによくなった。
塾に通うこともなく、高学年で理科や社会科5、そして図工でも5を取れた。そしてそして、苦手だった算数もいつの間にか5を取れるようになっていた。(蛇足ながら、算数については中学に行っての業者による学力テストで満点だったこともある。)

すさまじい変化である。

ついでに算数について少しだけ書いておく。
算数は積み重ねで前に習ったことがよくわかっていないと、現在の学習についていけず、落ちこぼれていくと言われる。確かに算数は系統だっており、積み重ねの教科である。
だが逆に、どの部分がつまずいているかを調べ(必要なら前学年、前々学年までさかのぼる。)、そのつまずきに適切に対応していけば、割合とすぐに成果が出るものなのである。

塾も行かず、親も教えず、家庭教師もつかない。そんな状態で、学校の成績が4年生以降大幅に伸びたのは、間違いなく家庭学習の習慣が身についたからである。毎日、7時30分から9時まで家庭学習を継続したからである。

この家庭学習の習慣は、中学に行っても継続し、学校の成績も落ちることはなかった。

かくて、2回にわたって続いた記事のテーマ「自伝的家庭学習必要論」の完了である。

学校での学習だけでは足りない。学校の学習だけで、平均以下あるいは落ちこぼれていても、毎日家庭で継続して学習するならば、きっと落ちこぼれている状態ー私の算数のようにーを解消し、学校での成績を伸ばすことができる。これが私の体験からも言える確信である。

家庭学習は必要不可欠なのである。

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