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上の子を満たすと、下の子に優しさが芽生える──きょうだいゲンカを減らす秘訣

《読み始める前に》

きょうだいげんか、順番の取り合い──小さなきょうだいの毎日には、ちょっとした衝突がつきものです。
でも、その背景には「愛されたい」「認められたい」という大切な気持ちがあります。
今回は、きょうだいの関係をよくするために開いた「家族会議」のお話です。


パパの子育て奮戦記:第33号
長女アキコ(6歳)、次女クニコ(3歳)、ママ、パパ(私)、祖母(69歳)


夜に開かれた家族会議

夜10時20分。たった今、ママと私、そして実母の3人で「家族会議」を終えました。
会議時間はちょうど30分。議題は、長女アキコの最近の行動についてです。

長女アキコの様子が少しおかしい

3人とも最近の長女アキコの様子が少しおかしいと感じていました。
今朝の出勤時、次女クニコがパパの私と一番にハグしようとしていたところを押しのけて、先にハグしてクニコを泣かしました。
夕方、仏壇に新しく炊いたごはんをあげてチーンと鐘をならすのも、クニコがしようとしていたのを押しのけて、先にして泣かしました。
絵本を読んでやる時も、クニコが「これ読んで。」というので、私が読もうとすると、アキコが飛んできて「先に読んで!」と言います。

分担した箸置き(お手伝い)も、あまりやろうとしません。
おまけに「クニコ、〇〇を泥棒したな。」と表現したので、思わず「泥棒なんて言葉を使うんじゃない!」と叱りました。
(アキコが小さい時、パパのものを、いつの間にかアキコが持っていたことがありましたが、同じようなことです)

姉としての気持ちとライバル心

三人の話し合いの結果、
アキコは、「お姉ちゃんとして妹に優しくしたい」気持ちがある一方で、妹に対するライバル意識も強く、その間で揺れているという分析になりました。

方針の一致──「まず長子の心を満たす」

結論はシンプルでした。
まず長女アキコをかわいがり、心を満たすこと。
そうすれば、妹にも自然に優しくなれる。
長女自身が満たされないうちは、「お姉ちゃんだから譲りなさい」と言っても無理があると判断したのです。

また、クニコも対等の気になって我を通すことがありますが、それでは将来職場で先輩を差し置いて生意気な子というように思われかねません。

これまでは、「お姉ちゃんだから、譲りなさい」と言ってみたり、「お姉ちゃんが先」と言ってみたり、方針が一貫していませんでした。
ここで、しっかり順番は基本的に「長子優先」という原則を決めることにしました。

ママとパパ、それぞれの反省点

ママは「最近『早く片付けて!』『早くエレクトーンの練習して!』『なんで◯○しないの!』とアキコを叱ることが多かった」と振り返りました。
「それで、アキコはイライラしてクニコに当たったのではないか」と、ママは反省していました。

私は「クニコは賢い」とよく口にしていましたが、実母から「まずアキコをほめてから」と助言を受けました。

会議の結果、まずアキコを十分にほめ、かわいがることを家族で確認しました。

「満たす」ことで優しさが育つ

思い返せば、ちょうど1週間前、クニコは誕生日にたくさんのプレゼントをもらい、アキコにはありませんでした。
頭では「自分も誕生日になれば同じように祝ってもらえる」と理解していても、気持ちとしては不満が募っていたのでしょう。

今回の会議で、家族三人とも「まずアキコの心を満たす」ことを優先する方針を固めました。
そうすれば、アキコは今まで以上に妹に優しくなり、お姉さんとしての役割を自然に果たしてくれると信じています。

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今、振り返ってみて

あの頃のアキコの行動を、今振り返ってみると「無理もない」と思います。

そこで「まず長子の心を満たす」「長子優先の原則を決める」この方針で、見事に状況は変わりました
アキコの心が満たされると、クニコに自然に優しくできるようになり、以前のように仲良く遊ぶ姉妹の姿が戻ってきました。

もし家族会議を開かず、行き当たりばったりで「お姉ちゃんだから譲りなさい、我慢しなさい」と言い続けていたら…。
アキコは「自分ばかり叱られる」「妹ばかり可愛がられる」と感じ、親の目の届かないところで妹にきつく当たっていたかもしれません。

私は子育て相談を受ける立場ですが、多くの家庭で「親は下の子の肩を持ち、長子には厳しくしがち」です。
でも、それでは長子の心は満たされず、不満が下の子に向かいます

もちろん平等に愛するのですが、経験的にも確信しているのは、
👉 「まず長子をしっかり認め、満たすこと」
これが、きょうだい関係を良くする、子育ての大原則だということです。


📝 自分に問いかけてみる時間

あなたの家庭では、「上の子」と「下の子」、どちらにより厳しく接しているでしょうか?
無意識に「お姉ちゃん(お兄ちゃん)だから」と我慢を強いていませんか?

📝 簡単なワーク

  1. 最近、上の子を褒めたのはどんな場面でしたか? すぐに思い出せますか?

  2. 今日から1日1回でいいので、「上の子をまずほめる・認める」を意識して言葉をかけてみましょう。
    (例:「さすがお姉ちゃんだね」「助かったよ、ありがとう」など)


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「あったかい家族日記」は、長女アキコ(2025年7月現在27歳・既婚)と次女クニコ(23歳・公認会計士)の成長を、パパの視点で約20年間にわたり綴った実録子育てエッセイです。
*二人が幼児だった頃から大学入学、そして結婚前後までの家族の日々を記録し、累計アクセス数は400万を超えました。
*七田チャイルドアカデミー校長・七田眞氏にも「子育てに役立つブログ」として推薦された本連載は、So-netブログ閉鎖(2025年3月)を機に、「記録」と「今の視点」を重ね合わせて再編集した〈日々の記録に、“今”を添えた子育てエッセイ〉として、noteで再連載しています。
*この文章は、2005年6月25日にSo-netブログで公開された『姉妹の仲をよくするための家族会議開催』に、「今、振り返ってみて」を加筆した再構成エディションです。

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