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おばあちゃんが二人いる幸せ──受け継がれる家族の愛情

《読み始める前に》

ある朝、6歳の娘がふとつぶやいた一言。
「両隣にあーちゃんとおばあちゃんがいて、一緒に寝れたらなぁ」
そんな祖母思いのアキコが20年後、両祖母を結婚式に招待しました。
孫と祖母のあたたかい交流をつなぐ役割も、パパママにはあります。

パパの子育て奮戦記:第52号
長女アキコ(6歳)、次女クニコ(3歳)、ママ、パパ(私)、祖母(69歳)


両側におばあちゃんがいたら──アキコの朝のひとこと

7月16日(土)の朝のこと。
小学1年生のアキコが突然、こんなことを言いました。

(自分のふとんの)両方にあーちゃんとおばあちゃんがいて、一緒に寝れたらなぁ。」

※あーちゃん=パパの実母で同居
おばあちゃん=ママの母(義母)近くに住む

小学校1年生のアキコは、まだ6歳で、家が近いのもあってよくおばあ
ちゃんといっしょに寝たり、あーちゃんといっしょに寝たりしています。
その時間が、アキコにとって心地よいひとときなのです。

相思相愛の孫と祖母の関係

アキコのこの発言は、“本音”に違いありません。
こんなアキコを、おばあちゃんも、あーちゃんも大好きで、すごーくか
いがってくれています。
だから、アキコもますますおばあちゃんも、あーちゃんも大好きとなっています。

この結果が、先の発言になったわけですね。

そして、アキコのパパとして、

(いつもアキコをかわいがってくれて、本当にありがとう。)

と、両祖母には感謝しています。

「お母さん、長生きしてね」──パパの願い

私はよく母にこう言います。

「お母さん、アキコとクニコが結婚するまでは、長生きしてね。」

それは、娘たちの願いを代弁しているようでいて、
実は私自身が心から願っていることでもあります。

孫と祖母のあたたかい関係の中で、
子ども(孫)は、周りを信頼することを学び、すくすくと育っていくのだと思います。

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今、振り返ってみて

アキコの結婚式で祝福した両祖母

アキコは、かわいがってくれた両祖母が生きているうちに、結婚式を挙げたいと思っていました。
その願いの通り、2024年7月6日、アキコは、横浜のあるホテルで結婚式を挙げました。
アキコは、両祖母を招待し、両祖母は喜んで参加し祝福しました。

実母あーちゃんは満88歳で、義母おばーちゃんは満91歳でした。
私が折に触れて語っていた通り、アキコが結婚するまで、両祖母は長生きしてくれたのです。
(私の長生き作戦は成功しました笑)

高齢で持病が再発することを恐れた義母は、結婚式場までの移動が難しいと判断し、リアルでの参加は見送りました。でも、何かいいアイデアはないかと思案した結果、zoomでの参加となりました。次女が会場の様子をリアルタイムでzoom撮影することで参加しました。

Zoom越しでも、アキコと会話したり、一緒に記念撮影までできました。

両祖母の誕生日を祝うアキコ

さて、つい先日の10月21日は、実母あーちゃんの90歳の誕生日でした。

家族全員の誕生日を祝うことが、四半世紀続くわが家の伝統です。

私は私で、

・通院の後、近くのお花屋さんに連れて行き、お花を買ってプレゼント
・無くしてしまった「花ばさみ」をプレゼント
・スーパーで一緒に買い物をし、生花用の花も選ぶ
・夕食後は、ケーキでお祝い

というようにお祝いしました。
これは、これで喜びましたが、県外在住の孫アキコ・クニコたちからの誕生日プレゼントと電話には大喜びでした。

アキコ・クニコからのプレゼントは、家族の写真がプリントされた「クッション」でした。
ちなみに、8月のおばーちゃん(義母)の誕生日プレゼントは、家族の写真入りカレンダーでした。

その喜ぶ様子の写真を撮り、アキコ、クニコにLINEで届けます。
その写真を見て「よかった」と喜ぶアキコ、クニコがいます。

このお互いを大切にしあう関係は、きっと亡くなるまで続くでしょう。

家族の伝統が育てた“思いやりの連鎖”

両祖母は、亡くなるまでアキコ、そしてクニコの応援団です。

アキコは、亡くなるまで両祖母を大切に思い、誕生日を祝い(おばーちゃんの誕生日も祝ってあげています)、帰省時には一緒におしゃべりしたり会食したりする、いい関係でいるでしょう。

それは、両祖母がアキコ、クニコをとてもかわいがったからであり、それがアキコ、クニコに伝わっているからです。

👉 「孫に好かれる祖父母になるヒント」

そして、私たち家族が「あったかい家族」を創ると決めて、思いやりのある子に育てたいと願い、それを支える伝統として、たとえば「家族全員の誕生日を祝う」という伝統を守ってきたからです。

📝 自分に問いかけてみる時間

親であるパパやママが、自分の親(=子どもにとっての祖父母)を大切にしなければ、孫が祖父母を大切にするのは難しいでしょう。私自身、自分の親を大切にしてきたので、その姿をモデリングした結果でもあるのです。

1あなたは、自分の親を大切にすることで、祖父母を大切にするというお手本を示していますか?

2孫を可愛がりたいという祖父母の願いを汲んで、交流の機会を意図的に設けていますか?
 (誕生日・季節の行事・食卓・言葉の習慣…どんな小さなことでも構いません。)

📝 簡単なワーク

🌼 ステップ1:祖父母と孫が交流できる機会を書き出してみましょう。
(例:運動会・文化祭などに招待する、お花見・紅葉を見る会、誕生日会・クリスマス会などの家族イベントに招待するなど)

🌿 ステップ2:実際に“祖父母が笑顔になる、孫との交流の機会”を企画しましょう。
書き出したうちのひとつを、実際に企画・実行してみましょう。
(例:「運動会の日にちを伝え、一緒に応援しよう」と伝えるなど)

💡 孫との楽しい時間を企画することは、大変な親孝行にもなります。

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「あったかい家族日記」は、長女アキコ(2025年8月現在27歳・既婚)と次女クニコ(23歳・公認会計士)の成長を、パパの視点で約20年間にわたり綴った実録子育てエッセイです。
*二人が幼児だった頃から大学入学、そして結婚前後までの家族の日々を記録し、累計アクセス数は400万を超えました。
*七田チャイルドアカデミー校長・七田眞氏にも「子育てに役立つブログ」として推薦された本連載は、So-netブログ閉鎖(2025年3月)を機に、「記録」と「今の視点」を重ね合わせて再編集した〈日々の記録に、“今”を添えた子育てエッセイ〉として、noteで再連載しています。
*この文章は、2005年7月18日にSo-netブログで公開された『娘曰く「両側におばあちゃんがいて寝れたらいいのにな」』に、「今、振り返ってみて」を加筆した再構成エディションです。

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