《読み始める前に》
社会人になり、県外で暮らすわが子。
親か子が意図的に働きかけないと元気でいるのかどうかすら、わかりません。
昔と違ってLINEもありzoomもありで、その気さえあれば、遠距離でも心の距離を埋めることができます。
問題は、その気をどう維持するかです。
パパの子育て奮戦記:大人になってから編 第6号
長女アキコ(27歳)、次女クニコ(23歳)、ママ、パパ(私)、祖母(90歳)
大学生から始まったLINE交流
長女アキコが東京の大学に進学し、そのまま山梨県の企業に就職。
入れ替わるように次女クニコが東京の大学に入り、そのまま東京で就職しました。
年3回ほどの帰省があっても、やはり寂しい。
大抵の家庭でもやっていると思いますが、日常の交流はLINEが中心です。
「明日はマラソン大会に参加」「仙台へ行ってきた」「風邪を引いた」…日常の出来事を発信し合っています。
今は、明日11月1日からの2泊3日の家族旅行(パパ、ママ、アキコ、クニコの4人)に向けて、LINEが賑やかに飛び交っています。
クニコ、38.1度の発熱!
10月22日(水)、次女クニコからLINE。
「38.1℃の熱出ました。
寝ます。」
ママ:
「疲れがたまったかな?
お母さんも昨日仕事休みました。
微熱、頭痛などなど
ゆっくり休んでください。」
パパ:
「クニコ、熱気をつけてね。
ヒーリングのエネルギー送る。」

……とはいえ、ヒーリングだけでは足りない(笑)。
すぐに“シーズンボックス”を送ることにしました。
季節の贈り物 “シーズンボックス”
この“シーズンボックス”は、アキコが大学生になった頃からのわが家の伝統。
年に3〜4回、実家から季節の品や食料を送る「定期便」です。
パパ:シーズンボックスで何か送って欲しいものはあるかな?
クニコ:玄米、果物欲しいです

というわけで、私はさっそく柿を買ってきました。
今回は、
- 
玄米4.5kg 
- 
柿・ミカン・キウイ・リンゴ 
- 
即席味噌汁 
 

上手に箱に詰める妻
を詰めて、「We Love You」と箱の上に書き添えました。
親の“想い”は、こういうカタチで伝わるのだと思います。

定期Zoomでの近況報告
10月26日(日)の夜8時からは、クニコとZoomで30分。
以前はパパママ子どもたちの4人全員で行っていましたが、スケジュール調整が難しく、
今は「奇数月はアキコ、偶数月はクニコ」と決めています。
Zoomでは、いつもこんな質問をしています。
① 睡眠時間(寝る・起きる時刻)
 → 夜中の12時頃寝て、朝7時半頃起きる
② 食事の内容(朝・昼・夕)
 → 朝食は具沢山味噌汁と納豆とご飯など
味噌汁になんでもぶちこむといいと気づいたそうです。
③ 仕事の様子
④ 最近の悩み・願いごと
⑤連絡・確認など
→ 11月1、2、3日の家族旅行について
健康的な生活がなされているか、過労死やパワハラにつながる状況になっていないか心配で確認しています。
今回は、クニコが来年の新入社員獲得に向けてリクルーターにとしても活躍している話で盛り上がりました。
クニコ:
「(会計士として)数字をいじるより、リクルートの仕事の方が楽しい〜」
上司からも「リクルートメンバーにクニコを入れておけ」と指名があったとのこと。
妻と私は、上司に認められているクニコを祝って拍手喝采をしました。
あーちゃん(祖母)もZoomに登場
妻と私とクニコで話した後は、
1階の祖母(あーちゃん)の部屋にパソコンを持って行き、クニコとおばあちゃんの“TV電話”タイムです。いつも5分ほどです。
あーちゃん:
「クニコちゃん、元気でがんばってる?
今度いつ帰ってくるの?」
定番のこのやり取りが、あーちゃんの元気の源。
つい先日、孫たちから届いた“写真入りクッション”を見せながら、嬉しそうに話していました。

あーちゃん:
クニコちゃんからきたプリント付きのクッション。
ものすごく気に入っていて、汚すと悪いから使えないて!
大事に飾ってる!
続けるコツは「ルール化」
人間は、気分に左右されるもの。
「気が向いたときにやろう」では続きません。
だからわが家では、
- 
奇数月:アキコとZoom 
- 
偶数月:クニコとZoom というルールを設定しています。 
隔月くらいが、お互いに無理がないようで、楽しみにしています。
LINEのように手軽ではないけれど、
“お互いの顔が見え、声が聞こえる”ことで心が満たされる。
Zoomの力は思った以上に大きいと感じます。
(2025/10/28)
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今、振り返ってみて
離れても“絆”を続けられる家族の条件
二人とも県外で就職して、やはり寂しい。
淋しくてしょうがありません。
そんな私に、ある親友はこう言いました。
「物理的な距離より、心理的な距離の近さの方が大事。」
まさにその通り。
それを支えているのが、LINE・Zoom・そしてシーズンボックス。
なぜ社会人になっても定期的に繋がれるのか
今も定期的に繋がれるのは、小さい時から、<グッド&ニュー>という家族団欒の仕組みのおかげです。すなわち、夕食時に、「今日のよかったこと」「困っていること」などを順番にシェアし合うことを習慣にしていたから。お互いのことに関心を持って、聞き合うのが家族だと思っているからです。子どもと直接関われる時期にほとんど会話がなかった家族が、離れたら会話するようになるとは考えにくいでしょう。
別な言い方をすれば、中学生までの間に、生涯にわたる信頼関係ー絆作りーに成功したからです。夕食時の団欒、夕食後の親子でのふれあい遊び、読み聞かせ。花見や紅葉を見るお出かけ。家族旅行…等々。だから、親元を離れた今でも、交流を楽しめているのです。
子育て“シルバータイム”を楽しむ
シングルエイジの、パパママを大好きな時期=「子育てゴールデンタイム」を過ぎると、
子どもは親から少しずつ離れていきます。
でも、その時期に築いた絆があれば、
社会人になっても、こうして“つながり続ける家族”でいられる。
今はその延長にある「子育てシルバータイム」を心から楽しんでいます。
明日からの家族旅行にワクワクしています。
📝 自分に問いかけてみる時間
小さい頃の、家族とのふれあいの有無が大きくなってからの交流に大きく影響します。
この自覚のもとに、
1小さい頃のふれあい(団欒・遊び・読み聞かせ・お出かけ・家族旅行…)を大切にしていますか?
2離れて暮らす家族との「つながる仕組み」、あなたの家庭にはありますか?
📝 簡単なワーク
1 離れて暮らす家族に、30秒の音声メッセージまたは1枚の写真付きLINEを送ってみましょう。
「元気?」「寒くなったね」──それだけでも、立派な“つながりの種”です。
2 “気が向いたら”ではなく、“決まった日”に話すルールを作ってみましょう。
人間は弱いもの。気が向いたら…とやっていると、易きに流れてしまいがちです。
毎週金曜日の夜にLINEする。第3土曜日の夜はzoomするなど、仕組み化・習慣化すると、継続します。
(2025/10/31)
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「あったかい家族日記」は、長女アキコ(2025年8月現在27歳・既婚)と次女クニコ(23歳・公認会計士)の成長を、パパの視点で約20年間にわたり綴った実録子育てエッセイです。
*二人が幼児だった頃から大学入学、そして結婚前後までの家族の日々を記録し、累計アクセス数は400万を超えました。
*七田チャイルドアカデミー校長・七田眞氏にも「子育てに役立つブログ」として推薦された本連載は、So-netブログ閉鎖(2025年3月)を機に、「記録」と「今の視点」を重ね合わせて再編集した〈日々の記録に、“今”を添えた子育てエッセイ〉として、noteで再連載しています。

