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そもそもなぜ「叱る」のか?

そもそも「叱る」ことのねらいは何でしょうか? 

叱ることは、「その道ではいけないよ。正しい道に戻って。」と

その子の歩みの誤りを指摘し、正しい軌道に戻すこと。

親の責任は、子どもを正しく教え導くことなのですから、

叱るということは親の大事な責任とも言えます。

ほめるばかりで、叱ることを恐れてはいけないと思います。

母親がきつく叱ったこと 2009.5.6

連休中の4日の夜のことである。
珍しく妻(母)がアキコ(小5)を叱った。

叱ったこと その1 配膳を手伝わない

妻「夕ご飯ができたわよ。配膳を手伝って。」

アキコ(テレビ「サザエさん」に夢中で無視。返事も無し。)

妻「夕ご飯ができたわよ。配膳を手伝って。」(もう少し大きな声)

アキコ(間違いなく聞こえているはずだが、テレビ「サザエさん」に夢中で無視。返事も無し。)

妻「何してんの! 手伝ってって言ってるでしょ。」(このテレビが悪いとばかりにテレビのスイッチを消す)

悪かったと思ったらしく、素直に手伝い始める。
ちなみに次女ユウコ(小1)は、2回目の「手伝って」の声がかかるとすぐに手伝いに動いた。

叱ったこと その2 お風呂掃除がいいかげん

妻「今日はお風呂掃除の日だわよね。」

アキコ「そうだっけ。あんまり汚れていないからいいかも。」

妻「今日はお風呂掃除の日でしょ。アキコはちょっと雑だから、もう少していねいにお風呂の掃除をしてほしいわ。」

アキコは、風呂の栓を抜いて後、お掃除をしてお湯を入れた。
ほとんど掃除に時間をかけず、風呂場に行った後、あっという間に戻ってきた。(おそらく栓をして、ほとんど掃除をせず、すぐにお湯を入れた。)

妻「アキコは、もう風呂の掃除はしなくてもいい。何も言うこと聞いていない。」

アキコ「えっ何。」

妻「お母さん、怒ってるの!」

あわてたアキコ。
悪いと思ったのか、ハンカチのアイロン掛けを始める。

妻「アイロン掛けなんかしなくてもいい!」

叱られたその後

その晩、衣替えということで、妻は夏物の衣服を出し、片づける冬物を出すように言った。
アキコ、クニコは、おもしろいように素直に妻の指示を聞き、それに従って動いていた。すなわち、言われるままに冬物の衣服を運んだり、夏物の衣服を運んだりしていたのである。
そうした様子を見て、しまいには妻の怒りも収まり、普段通りに戻った。

叱ることのねらい

さて、叱ることのそもそものねらい(目的)は何だろうか。

親ががまんせずに怒りの感情をぶつけ、すっとすることだろうか。

そうではあるまい。それは、子どもの歩みを正しい道に戻すことであろう。

ほめたり認めたりすることは、「その道でいいよ。その調子で進んで。」と、その子の歩みを肯定すること。
それに対して、叱ることは、「その道ではいけないよ。正しい道に戻って。」とその子の歩みの誤りを指摘し、正しい軌道に戻すことであろう。

今回の例で言えば、

テレビを見ることよりも、夕食の準備の手伝いをすることの方が大事だよ。頼んでいるのに、いい加減に聞いてはいけないよ。

任された手伝いは、きちんと責任をもってやらないといけないよ。今回のように、いい加減にやっては、いけないよ。何よりも、注意をいい加減に聞いてはいけないよ。

ということを教えていた。

アキコは、叱られて初めて目が覚め、正しい軌道に修正することができた。

つまり、子どもを正しく導く上で、叱るということは、必須なのである。

親の責任は、子どもを正しく教え導くことなのだから、叱るということは親の大事な責任とも言える。

もちろん、いつも叱ってばかりでは、家庭の雰囲気が悪くなる。基本は、あたたかい雰囲気こそ大切にしたい。

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