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わが子を本気で叱る!(高校2年生のクニコ編)

高2のクニコがテスト前だからと、約束していた家族でランチ&温泉という家族イベントを、「やっぱり無理」と言い出しました。
私は本気で怒り、叱った!というのは、どうしても守りたい価値観・どうしても伝えたい価値観があったから。

家族会議で決まっていた「ランチ&温泉」

原則として月末に来月の家族経営計画を立てるための、家族会議を開いています。

端的に言えば、家族全員のスケジュールを確認し、①家族イベント ②父と娘のランチデート ③妻と私のディナーデート の3つの予定(いずれも月1回)を立てるためであります。

もちろん、保護者面談など、それ以外に、親として参加すべきことなども確認していています。子ども(高2クニコ)もいっしょに買い物に行ってほしいなどの要望があったりして、調整するわけです。

9月の家族会議でもめたのは、月1回の家族イベントで「23日に家族でランチ&温泉」を決めた際でした。

クニコ「うーん、テスト前だから難しい。(26日からテスト)」

私「でも、他に時間が取れないんだろ。テスト期間中以外は全部テスト前。テスト前なのは14日(土)文化祭も、23日も同じだろ。それにどうせランチは食べるし、お風呂もはいるじゃないか。」

クニコ「うーん、でも行けば日中1日使うでしょ。」

私「お父さんは、アキコやクニコが中3の時、いっしょにディズニーランドへ行く際には、仕事貯金をしていたよ。クニコも勉強貯金しておけばいいんだよ。」

こんなやりとりがあって、結局23日に家族でランチ&温泉が決まりました。

「やっぱり難しい!」と言い出すクニコ

クニコは、野球の応援に行ったり、 文化祭後にステージで新体操のダンスを披露したり、友達と外食したりと、よく遊んでいました。姉ちゃんのアキコの高校時代に比べて遊ぶのが上手というか、よく遊び、よく学べの典型のようなクニコの生活です。

私はと言えば、21・22・23日の連休の最終日に家族みんなでランチ&温泉に行くことを楽しみに、がんばっていました。

念のために、連休に入る前の20日金曜日の夜、

私「わかってると思うけど、23日は、家族でランチ&温泉だよね。」

クニコ「あー、やっぱりテスト前だから無理。」

(なんだって! ずっとそれを楽しみにがんばってきたのに! ふざけんなー!)と思った私は、

私「何言ってんだ! 行くって行ってたじゃないか!

と、家中に響く大声で行った後、自分の書斎に入りつつ

「あーつまんない!」

ともう一度大声で叫んで、もっていた新聞紙を床に投げつけたのでした。

少ししてから、勉強中のクニコの部屋へ行って、

「(約束してたのに、勝手にキャンセルするとは)クニコはワガママ! テストがあることなんか、ずっと前からわかっていたじゃないか。お前は計画性がない!

クニコに怒りが爆発したのでした。野球の応援にいたり、友達と外食したり、さんざん好きなことに時間を使い家族との約束―楽しみにしていたことーをないがしろにするとは!

ここまで怒ったのは、これで3度目。(1度目は4歳の時、2度目は5歳の時)

「テスト前の勉強することが理由ならば許される」と甘く考えていたクニコは、私の予想外の怒りにとても驚いた様子でした。

翌日まだ怒っていた私

翌朝、妻とクニコは、朝食を食べながら楽しくテレビを見ていました。

私「結局、温泉はどうするんだ!お父さん怒ってんだ!(新聞紙を壁にぶつける私)」

クニコ「あー、やっぱり行くことにするから。」

余りの怒りに、約束通り行くことに決めた、クニコでした。

私はと言えば、「約束通り行く」と言ったのだから、怒りは収まり、普段通りにもどりました。

1日中勉強するクニコ

23日の日中使えないとなれば、21日(土)・22日(日)はより貴重なテスト勉強時間となります。クニコは、いつものようにお弁当をもって高校へ行き、勉強していました。

その場合も、夕方に帰ってきて、いっしょに夕食ということなるのですが、今回は、夕食も高校で食べることにして勉強をがんばっていました。結局、クニコは夜の8時過ぎに帰宅でした。翌23日の日中が勉強に使えない分、まさに勉強貯金をしなくてはならないのでした。

ランチ&温泉へ

クニコは、家族イベント出発ギリギリまで勉強していました。そして、10時45分に自宅を出発。1時間ほどで温泉に着き、さっそくレストランでランチを食べました。

その後、少し休憩して温泉へ。ゆったりと温泉に浸かり、午後2時半過ぎに温泉を出発しました。自宅に着いたのは、4時頃でした。

私は、家族3人で楽しく家族イベントが予定通りできたことを心から喜んでいました。

なぜ怒ったか

この顛末記を読んで、「テスト前なんだから終わってからゆっくりと温泉に行けばいいのに」と思った親の方がおそらく多いでしょう。

私としては、約束した「家族イベント」を、勉強するためならいいだろうと簡単に犠牲にすることががまんならなかったのです。これは、家族に対するスタンスーどれだけ家族のことを大切に思っているかーという価値観の問題でした。

だから、譲れなかったし、本気で怒りました。

クニコは、野球の応援に行く、友達と外食する、文化祭後にステージで新体操のダンスを披露する、そのための練習をする…盛りだくさんに遊んでいました。

それなのに、家族との時間だけその調整に使うなどもってのほかというのが、私の言い分であり、自分を含めて家族に対して求めるスタンスでした。

私は、それを教えたかったのです。

実際、私自身そうしてきました。当時中3のアキコ、中3のクニコとディズニーランドへ行くときには、目一杯仕事貯金をしておいたのです。子供たちが小学校時代の、週1回の家族の日など、温水プール、公園での遊び、展覧会、さつまいもの収穫…本当に死守してきたのです。

前記事「妻が怒りのオーラを発した日」で次のように書きました。

(妻の怒りから)家族との約束を守ること。家族との大切なイベントを、仕事の犠牲にしてはいけないことを骨身にしみて学んだ。当時のそうした対応に、今では感謝している。

それ以来、私は家族との大切なイベントを、仕事の犠牲にしたことはまずない。いつも仕事貯金をしておくなりして、大切な家族との楽しいイベントを企画して実現させてきた。そして、宝物のような思い出を共有し、同じ家族でいることの喜びを分かち合ってきた。

要するに、家族として成功するには、「家族を仕事の犠牲にしてもかまわない」というような構えでは決してできない、「家族を仕事の犠牲にしては決していけない」という構えが大前提なのである。

今から約20年前、私が仕事に忙しくて約束していた「ディズニーランドへの家族旅行」を反故にしようとしたとき、妻が本気で怒ったことから、学んだことでした。

つまり、私が妻の怒りから学んだように、そっくり同じ事を学んでほしくて、私は本気で怒ったのです。

大切だと思う価値観を本気で伝えるには

実は、長女アキコの時も同じようなことがありました。

月1回の父と子デートを、「そんなに毎月なくてもいい。」と、受験勉強まっしぐらの長女アキコが言ったひと言に怒ったのでした。

あのときも、同じように本気でアキコを叱りました。

この場合も、伝えたい価値観は、

「家族を勉強の犠牲にしてもかまわない」というような構えではいけない、「家族を勉強の犠牲にしては決していけない」という価値観でした。

家族に対するスタンス、価値観は、人それぞれですから、もちろん、正しさはいろいろあっていいと思っています。

ただ、本気でその価値観を守りたいならば、その価値観に反する行為が見られたとき本気で叱る・怒ることをしないと、その価値観は決して守られ伝わることはないでしょう。

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