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①偏食(好き嫌い)ー子育てをめぐる20の悩みー

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●食べ物の好き嫌いが多くて困っています。好き嫌いなものでも何とか食べさせようとして言い合いになったり、やたらと食事に時間がかかってしまったり……。食事の時間が親子ともにストレスです。(4歳女児の母)

 

●何も食べていないよりましと思って、好きなものだけ子どもに食べさせています。でも、栄養のバランスがとれていないと思うので、体の発育が心配です。(8歳男児の母)

こうした問題に悩んでいる親御さんも少なくないでしょう。

『うちの子、どうして言うこと聞かないの!と思ったら読む本』より

本来「食べる」ということは本能であり、「フードコミュニケーション」という言葉もあるように、みんなでおしゃべりしながら食事を楽しむ機会となるわけで、楽しいもののはずです。
歌人である橘曙覧(たちばなあけみ。1812~1868)が
「たのしみは 妻子むつまじく うちつどい 頭ならべて 物をくふ時」       
(たのしみは めこむつまじく うちつどい かしら ならべて ものをくうとき)

と詠んでいるように、みんなでものを食べるのは、本来はとても楽しいひとときなのです。だから、多少の好きくらいは大目に見て(「一口だけ食べてごらん」と勧めるくらい)、楽しい雰囲気を大事にしたいところです。また、嫌いなものも調理法や盛り付け方によってずいぶん食べたりするものです。この意味で叱る労力を、調理法や盛り付け方の工夫に振り向けた方が効果的とも言えるでしょう。

一方、私は、偏食の問題は決して軽い問題ではないと考えています。人間は口にするものから作られるわけですから、体はもちろん心の状態・成長にも影響を与えます。そして、脳の発達にも影響を与えるのです。子どもが落ち着かないで困っている親御さん、学力が低くて困っている親御さん……は、食事からのアプローチも考えてみるとよいでしょう。

『うちの子、どうして~本』の「→P149、165」には、偏食への対処法や食の具体的な基準(できるだけ避けた方がよい食べ物 と できるだけ食べるとよい食べ物 )が紹介されています。偏食に悩む親御さんは手に取られるとよいでしょう。

なお、以前放映されたNHKスペシャル「好きなものだけ食べたい」には、偏食をめぐる現状やその弊害が事実をもとに紹介されています。次のブログ記事にその要約や偏食への対処法が紹介されていますから、参考にされるとよいでしょう。

■参考NHKスペシャル「好きなものだけ食べたい」に見る現代の食卓とその影響

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