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あるシングルマザーと子の「宝物の時間」

「宝物の時間」の価値

では、親と子が宝物といえるような楽しい時間を共有することには、どのような価値があるのでしょうか。次のエピソードを読むとわかります。

私のよく知っているある母親(シングルマザー)から直接聞いたお話です

■ある母と子の「宝物の時間」

その子どもが小学校1年生のときの展覧会でのことです。

母親は、わが子の絵を見て、他の子どもの絵とのあまりの違いに驚きました。わが子の絵だけ、ほとんど黒とグレーのみを使って描かれてあって、飛び抜けて暗いのです。

母親は、近くに中学校の美術の先生が絵を教えているという話を聞いて、すぐに相談に行きました。その先生は、その絵を見たうえで、その母親に今が子育てでいかに大事な時期かをこんこんと諭しました。

言われたことに感じるところのあったその母親は、その晩からすぐに絵本の読み聞かせを始めました。そして、8時頃添い寝をしながらそのままいっしょに寝るようにしたのです。これまで、子どもを寝かしつけてからも、いろいろな仕事をして12時過ぎに就寝の毎日だったのです。それをこのように変えて、その代わり午前2時、3時頃に起きて仕事をするというようにしたのです。

こうした生活を続けたところ、子どもの表情は明るくなり、暗かった絵は明るい絵に変わりました。

そして、その子が高学年になって、パソコンで初めて書いた手紙には「お母さんは、ボクのことをとっても大切にしてくれたから、今度はボクがお母さんを大切にする番だね。」と書いてありました。

その母親は、大事そうに肌身離さずもっていたその手紙を筆者に見せてくれました。

寝る前の「絵本の読み聞かせ」と「添い寝」という母と子の「宝物の時間」が、暗かった絵を明るくし、母と子の関係を飛躍的によくしたのです。

これは、「宝物の時間」がもたらした奇跡ー子育ての成功ーと言えるのではないでしょうか。つまり、「宝物の時間」には、これだけの価値―力ーがあるのです。

読者の置かれている状況は、さまざまでしょう。この例のように、シングルマザーあるいはシングルファーザーで、仕事や家事で手一杯。とても子育てまで手が回らない状況かもしれません。

それでもこの例のように、今できる範囲でわが子との「宝物の時間」をつくることで、思いのほか状況がよくなる可能性もあるのです。「宝物の時間」には、これだけの力があるのですから。

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