《読み始める前に》
娘大好きのパパ。ママ大好きに比べて、片想いっぽいパパ。
その思いが娘に通じたことを確信できた瞬間は、一生忘れられない出来事になります!
パパの子育て奮戦記:第36号
長女アキコ(6歳)、次女クニコ(3歳)、ママ、パパ(私)、祖母(69歳)
「パパ!」と駆け寄ってきた瞬間
先週の土曜日、家族4人で図書館へ車で行った時のこと。
図書館に着き、私は、借りた本20冊の入った手提げ袋をもって、先に立って歩いていました。
図書館の正面玄関に来たときです。
後ろからクニコが「パパー。」と言いながら、まっすぐに私の所へ駆けてきました。
そして、私の腕の中へ倒れ込んできたのです。
私はさっと抱き上げて、図書館に入りました。
とっても素敵で心地よい瞬間でした。
「パパー。」というクニコの声、
駆けて来るクニコの姿、
そして倒れ込んできたクニコを受け止めた体の感覚。
これらとともに、私は、この瞬間を一生忘れないでしょう!
私が抱こうとすると、「ママがいい。」と、泣きながらよく言っていたことが思い出されます。
その度に妻が「どうしたの。パパでしょ。」と言ってくれました。
(この対応は有り難かったです。子どもは、ママが恐がるものを恐がり、ママが受け入れるものを受け入れる傾向が強いので。)
それでいて、クニコは、絵本を読んでほしいときは「パパ、この本読んで。」と言って、膝の上に乗って読んでもらって喜んでいました。
気が向くと自分から、よくパパの膝の上に乗ってきました。そんな時はあまりにかわいいので、「捕まえた。もう離さない。」と抱きしめながら言うと、クニコは、とたんにイヤがり「タスケテ。」などと言っていました。(半分嬉しそう笑)
ところが、いつ頃からか「パパ抱っこ。」などと言うようになってきました。
そして、この図書館での一件です。
私が次女クニコから信頼されていることを、全身で確信した瞬間でした。
長女アキコの「パパ!」の思い出
長女についても同じような一件がありました。
今から4年程前のことなのに、はっきりと覚えています。
当時私は現職教員のまま大学院で学んでいました。
そして、家族3人で学生世帯寮に入っていました。
キャンパスから世帯寮に向かって歩いていくと、「パパだ」と私の姿を見つけたアキコ(当時2才)が
『パパ〜!』と言いながら、手を振ってくれたことがあったのです。
私が長女から信頼されていることを、全身で確信した瞬間でした。
父と娘にしかない“特別な恋物語”
さて、岩月謙司『娘は男親のどこを見ているか』(講談社+α新書)には、「非常に重要な父と娘の恋物語」という一節があります。少し長くなりますが一部引用します。
「小さい女の子が『わたし、パパのお嫁さんになる!』と言うことはよくあっても、『ボク、お母さんと結婚したい!』と言う男の子はそれほどいません。これは、女の子特有の現象です。女の子が幼児期(2歳〜4歳の頃)に、お父さんに恋をする時期があるために発生する現象です。お父さんを自分の父親として認知すると、娘は父親と恋をしたくなるのです。
娘にとってこの時期にする父親との恋物語は非常に重要です。なぜなら、お父さんとの恋が成就した娘は、将来、いい結婚ができるようになるからです。
父親と強い信頼関係で結ばれた女性は、将来、たとえ、男性に2、3回裏切られても、「いや、きっとこの世には自分と愛と信頼の関係を作れる男性がいるはずだ」という信念で恋人を探しつづけようとします。誠実な男性を探そうという意欲が揺らぐことはありません。父親と同じように誠実で、自分を愛してくれる男性がきっといるに違いないと信じつづけられるからです。信じる人間はいるか探し当てるものです。つまり、いい結婚ができるのです。
しかし、父親との恋に破れると、この世に自分を本気で愛してくれる男性なんているはずがないと、思うようになります。……」
また、あとがきには「たとえ不美人に生まれても、お父さんが、幼児期からかわいい、かわいいと言ってあげたら、本当にかわいい顔になっていきます。顔の作りは良くなくても、愛嬌があったり、そばにいるとほっとする何かを持っている女性になるのです。……」ともあります。
つまり、著者の岩月さんによれば、父親と強い信頼関係で結ばれること、娘へのあたたかい接し方は、娘の幸福にきわめて重要なのです。
パパと娘との強い絆や信頼は、娘の幸せにつながるとなれば、安心して娘大好きでもいいのかな。
※ 2年ほど前に読んだこの本のあちこちにラインが引いてある。娘を持つ父親は、読んでおいて損はない本だ。
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今、振り返ってみて
この二人の娘に信頼されていることを確信した瞬間は、今も鮮やかに思い出すことができる、素晴らしい出来事でした!
片想いっぽかったパパの思いが報われて、本当に嬉しい出来事でした!
今でも時折思い出しては、あったかい気持ちになります。
さて、
☑️「お父さんとの恋が成就した娘はいい結婚ができる」
☑️「お父さんが、幼児期からかわいい、かわいいと言ってあげたら、本当にかわいい顔になっていきます。顔の作りは良くなくても、愛嬌があったり、そばにいるとほっとする何かを持っている女性になる」説が
正しいかどうかですが、2年前に結婚した長女アキコについていえば、正しいと言えます。
というのは、今年6月アキコが夫とわが家にきた時に、アキコのことをどう思っているか話題になった時、夫は
「アキコさんは、愛嬌がある!」
と言ったのです。その時、私は、「これは本心だ」と感じました。
次女クニコについても、前記事で紹介したように「かわいい子が生まれた。かわいい子が生まれた。世界で1番かわいい子が生まれちゃったね」といつも言っていたので、本当にかわいい顔になりました!
ですから、我が娘大好きで、パパはいいのだと思います。
📝 自分に問いかけてみる時間
パパの方から先に、わが子(娘)に、「かわいい!」「大好きだよ!」と声に出して表現していますか。
パパ(ママ)からの無条件の肯定は、わが子に理屈なしの自己肯定感・自信を育みます。
そして、その思いは報われる時がきっときます。
📝 簡単なワーク
1今日、子どもに向かって「大好きだよ」「かわいいね」と、笑顔で声に出して伝えてみましょう。
そのとき、子どもがどんな表情をするか、しっかり見てみてください。
もし恥ずかしくても、絵本の時間や寝る前のハグなど「スキンシップ+言葉」をセットにするのがおすすめです。
2「わが子に信頼されている」と感じた瞬間はありますか。
そんな瞬間が訪れることを信じて、パパママからまず愛を伝えてみましょう
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「あったかい家族日記」は、長女アキコ(2025年7月現在27歳・既婚)と次女クニコ(23歳・公認会計士)の成長を、パパの視点で約20年間にわたり綴った実録子育てエッセイです。
*二人が幼児だった頃から大学入学、そして結婚前後までの家族の日々を記録し、累計アクセス数は400万を超えました。
*七田チャイルドアカデミー校長・七田眞氏にも「子育てに役立つブログ」として推薦された本連載は、So-netブログ閉鎖(2025年3月)を機に、「記録」と「今の視点」を重ね合わせて再編集した〈日々の記録に、“今”を添えた子育てエッセイ〉として、noteで再連載しています。
*この文章は、2005年6月28日にSo-netブログで公開された『娘に信頼されているのを確信した瞬間!』に、「今、振り返ってみて」を加筆した再構成エディションです。