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輪投げの一投が伝えた、パパの愛──娘への想いが報われる瞬間

《読み始める前に》

「たまごっちが欲しい!」──そうねだられて、思わずパパも本気モードに。娘のために「たまごっち」を取る!
最後には報われたパパの心が温かくなったエピソードです。


パパの子育て奮戦記:第22号
長女アキコ(6歳)、次女クニコ(2歳)、ママ、パパ(私)、祖母(70歳)


お祭りの夜、パパは輪投げに挑戦

今日は、町のお祭り前夜──「夜宮」でした。

朝のうちに「今日はみんなで夜宮に行こう!」と約束して出勤し、仕事を6時で切り上げて、6時半に帰宅。
夕食をすませてから、家族4人で夜宮に出かけました。

出店の明かりに娘たちの目はキラキラ。さっそく長女アキコが輪投げ屋を見つけました。
長女「パパ、あれでたまごっち取って!」と指さします。

私(うーん、値段の高いのは、客寄せパンダのようなもので、まず取れないんだよなー。そもそも、200円でそんなの取られたら、商売にならないんだよなー。 でも、アキコがそんなに欲しいなら、ほんの数%の可能性に賭けてみるか。)

輪投げの景品の中でも超難関の「たまごっち」。
ぐんと手を伸ばして狙ってみるも、当たり前だけど難しい。
それでも、わが子のためという心がけがよかったのか、いい感じで2投目──わずかに外れ。
3投目も、外れて、パパの挑戦は惜しくも失敗!

「もう少しだったのになー」と声をかけると、アキコも残念そうでしたがニコニコしていました。

その後、バナナチョコ(バナナをチョコでコーティングしたもの)を娘たちに買ってやり、ぽっぽ焼もおみやげに。
帰るころには、楽しい“お祭りの思い出”ができました。

お風呂で聞いた「今日のグッド」

家に帰り、アキコと一緒にお風呂に入りながら、「今日は何が一番よかった?」と聞いてみました。

アキコの答えは──「パパがたまごっち、もうちょっとで取れそうだったのがうれしかった」

「取れなかったのに?」と少し驚きながらも、すぐに納得しました。
たとえ結果として成功しなかったとしても、自分がほしいものを一生懸命取ってあげようとがんばったパパの姿は、きっとアキコの心にまっすぐ届いたのでしょう。

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今、振り返ってみて
ー伝わった想いが、信頼を育てるー

夜宮の中では、娘たちと手を繋いだり、バナナチョコをほおばったり、あるいは次女を肩車したりと、楽しい雰囲気を十分味わいました。帰宅後も、みんなでお土産の「ぽっぽ焼」を食べあったりと、楽しいことはたくさんありました。

そうした中で、アキコの心によかったこととして一番残ったことが「パパが自分のために一生懸命たまごっちを取ろうと、がんばってくれた」ということだったのです。「娘のためにがんばる!」という純粋な思いとその行動は、たとえ成功しなかったとしても、十分伝わるものだと思います。

このような一つ一つの行動が積もり積もって、固い信頼関係・親子の絆が築かれるのだと思います。

そして、第15号に書きましたが、子育てゴールデンタイムの間に、このような固い信頼関係・親子の絆を築いておけば、中学生・高校生・大学生、そして社会人になっても、一緒におしゃべりしたりお出かけしたりのいい関係を続けることができるのです。


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「あったかい家族日記」は、長女アキコ(2025年7月現在27歳・既婚)と次女クニコ(23歳・公認会計士)の成長を、パパの視点で約20年間にわたり綴った実録子育てエッセイです。
*二人が幼児だった頃から大学入学、そして結婚前後までの家族の日々を記録し、累計アクセス数は400万を超えました。
*七田チャイルドアカデミー校長・七田眞氏にも「子育てに役立つブログ」として推薦された本連載は、So-netブログ閉鎖(2025年3月)を機に、「記録」と「今の視点」を重ね合わせて再編集した〈日々の記録に、“今”を添えた子育てエッセイ〉として、noteで再連載しています。
*この文章は、2005年6月14日にSo-netブログで公開された『娘への小さな心遣い』に、「今、振り返ってみて」を加筆した再構成エディションです。

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