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⑥親子の会話やふれあいがない

⑥親子の会話やふれあいがない

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●家族の会話が少なくて困っています。夕食はいっしょにとっていますが、テレビに夢中で何を聞いても「別に」で、会話が成立しません。(8歳男児の母)
●子どもは塾で帰りが遅く、食事をいっしょにとれない日の方が多いです。(12歳男児の母)
●激務の夫は毎日深夜帰宅。平日は、家族みんなで食卓を囲めません。朝も早く出勤するので、子どもと父親が朝のあいさつすらかわせない状況です。(7歳女児の母)
『うちの子、どうして言うこと聞かないの!と思ったら読む本』

こうした問題に悩んでいる親御さんも少なくないでしょう。

まず、最初の「テレビに夢中で会話が成立しない」事例です。本来なら、小学校の低学年頃までは、むしろうるさいぐらいに「ねえ、聞いて!」という感じのケースが多いと思うのです。この場合は、発達段階うんぬんというよりも、「テレビに夢中」つまりテレビが障害になっているのですね。
かといって障害となっている「テレビ」(場合によってはゲーム機)を消すというのもー有効な対策の一つの選択肢としてはありますがー難しいのでしょう。
たとえば、いっしょにお風呂に入っているとき(お風呂場にはテレビはないでしょう)に会話するとか、邪魔者がない状態の時がいいでしょう。二つ目の「塾で帰りが遅く、食事をいっしょにとれない日が多い」というのも、わかります。塾や習い事で9時頃帰宅では、なかなか家族全員で食卓を囲むことはむずかしいですよね。どこかちょっとでもいいので、会話の時間を見つけたいところです。たとえば、塾や習い事の送迎の時間、入浴後に髪の毛をドライヤーで乾かしてあげながらとか、くつろいだ雰囲気の中でお話しできる機会をもてないものでしょうか。また、会話は時間(量)ではなくて、子どもが満足できていればよしとしましょう。
また、答えにくい質問も、「別に(時に変わったことはない)」となりやすいのです。答えやすい具体的な質問をするのも、一つの方法です。「今日はどうだった?」と聞いても「別に」となりがちですが、「昼休み、どうしてた。(何をして遊んでた。)」などと聞けば、子どもは答えられます。

まずは、「お帰り」と言って、あたたかく迎えてあげて、言葉よりもあたたかい味噌汁を出すことの方が愛情を示すうえで効果的かもしれません。

三つ目の、激務の夫ですが、土・日などの勤務がない日を有効に生かすしかないようですね。本書の93ページには、「忙しくても大丈夫!必ずできる3つの方法」の一つ目として、次の方法が紹介してあります。

方法1 何が何でも『家族優先の日』のをつくる  いつでも帰宅が夜中というような親御さんにとっては、毎日そのような時間をもうけることは無理でしょう。だから、少なくとも週1回、日曜日ないし土曜日くらいは、仕事に忙しい父親であっても、「家族を優先する日」をつくることです。  これなら何とか可能ではないでしょうか。丸1日、家族を優先する日にしなくてもよいのです。「近くの公園で遊ぶ」「プールに連れて行く」「かるたやトランプなどの簡単室内ゲームをする」「キャッチボールをする」など、2時間でもいいのです。  最大のポイントは、「何が何でも『家族優先の日』をつくる」という固い決意です。そして、実際にそれを継続することです。

土日にも仕事を優先してきたような仕事人ー私もそうでしたがーは、はじめはたとえ1時間でも、ある意味苦痛に感じることでしょう。筆者自身、「今日は、週1回の家族優先の日なんでしょう!」と言われて重い腰を上げたり、仕事を優先しようとして叱られたりしました。それでも、やがて習慣化しました。
今では、「家族優先の日」をもうけて、絶対によかったと断言できます。おかげで、家族との絆、楽しい思い出も増え、存在感のある父親になれましたから。ここまで忙しくない親の場合、ウイークディなら1日10分ふれあい遊びをするだけでも、子どもは十分満足します。これ「10分で十分(じゅっぷんでじゅうぶん)の法則」と言ってもいいと思います。
やってみるとわかりますが、10分間というのは意外と長く、満足感があります。
子どもの楽しそうな姿・笑顔は、仕事で疲れた心身を魔法のように癒やしてくれますよ。ふれあい遊びの例も豊富に紹介されてあり、どうやってふれあったらよいのか知りたい場合は、ぜひ本書を手にとってみてください。■参考1:親子の絆をつくる『10分間遊びタイム』

■参考2:お金をかけなくとも、家族と十分楽しめる

■参考3:わが子との入浴タイムー入浴時の会話のコツー

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