旅行では、できるだけ名所を見たい(見せたい。以下同じ)、本物を見たい、おいしい物を食べたい、よいところに泊まりたい、その地ならではのさまざまなアクティブな体験活動をしたい~できるだけ安くあげたい、安全も心がけて等々、かける願いや思いはたくさんあるでしょう。
こうした中で、一番大切な願いは何でしょう。それは、「家族みんなが楽しむ」ということ、言い換えれば「家族みんなの笑顔をたくさんつくる」ということではないでしょうか。
この願いをいつも心に留めて計画・行動すれば、きっとうまくいきます。
★四季折々の旅行・野外体験活動 72号
(登山・海水浴・スキー・キャンプ等)
ー「みんなの笑顔をたくさんつくる」という原点を忘れないー
◆1 夏の家族旅行は最大のビッグイベント
わが家の場合、夏の旅行は必ず泊を伴うものに決めていて、年間を通してわが家最大のビッグイベントです。この夏の旅行を通して、たくさんの宝物のような思い出ができました。
たとえば、
・家族みんなで歩いた奥入瀬渓流、浄土のように美しかった「浄土ヶ浜」で泳いだこと。
・羽黒山山頂(標高四一九m)めざして、二千段余りの石段(全長1.7km、二四四六段)を親子4人で汗だくになって登り切り、最後は手をつないでゴールしたこと。
・佐渡旅行での、幻想的だった「鼓童のアース・セレブレーション」、なかなか釣れずにいて最後の最後になって大漁だった船釣り。
・朝4時に起きて、赤富士をみんなで見たこと。(アイキャチ画像)
・奇跡の一本松や防災庁舎を見た被災地をめぐった旅。
・高野山・熊野三山・伊勢神宮をめぐる旅で、伊勢神宮の神楽殿で願掛けをしたこと、子どもたちがイルカに乗る体験をしたこと……
どれも感動があり、宝物のような思い出となって家族みんなの心に残っています。
◆2 家族旅行での一番大切な願い
旅行では、できるだけ名所を見たい(見せたい。以下同じ)、本物を見たい、おいしい物を食べたい、よいところに泊まりたい、その地ならではのさまざまなアクティブな体験活動をしたい~できるだけ安くあげたい、安全も心がけて等々、かける願いや思いはたくさんあるでしょう。
こうした中で、一番大切な願いは何でしょう。それは、「家族みんなが楽しむ」ということ、言い換えれば「家族みんなの笑顔ができるだけたくさん見られる」ということではないでしょうか。
この願いをいつも心に留めて計画・行動すれば、きっとうまくいきます。たとえば、旅行中にトラブルが生じたり、家族で意見が対立したりしても、「家族みんなの笑顔をたくさんつくる」ためという原点に返って考えればよいのです。
私は、いつもその一点を最も大事にしてきました。
◆3 原点に返って意見の違いを乗り越える
わかりやすい例として、一泊二日で福島の磐梯高原へ家族旅行した例を紹介します。
旅の目的を達成した福島の磐梯高原への家族旅行 2日目
さて、二日目の朝食後、午前中は中瀬沼探勝路、小野川不動滝探勝路とプランを練り直す。そして、午後は、猪苗代湖で湖水浴及び湖畔の野口英雄記念館訪問そして帰宅というおおまかなプランを立ててみた。
みんなの意見を聞くと、アキコはサイクリングがしたいという。それじゃあ、「(晴れている)午前中にサイクリングをしようか。」と受け入れた。
まず、中瀬沼まで散策した。天気がよく、暑い。
そこで、
私「アキコ(小1、7歳)、林の中でもこんなに暑いよ。サイクリングは、暑いよ。止めないか。」
アキコ「サイクリング、やりたいよ。風を切って涼しいよ。」とアキコ。
私「アップダウンで、自転車こぐのはたいへんだよ。」
アキコ「サイクリング、やりたいよ。お父さん、行くって言ったじゃん。」と顔を曇らせ、抗議の表情。
妻「お父さん、行くって言ってたよ。」
さあ、ここが問題だ。暑い中のアップダウンの自転車こぎ。みんな暑くて楽しいどころか苦しくなるのでは……と思い、止めないかと言ったのだが、アキコが納得するどころか怒っている。しかも、「約束したのに……。」と思っている。
ここは、結果として「暑くて大変だった!」となっても、もうやるしかない!「お父さんは約束をやぶった。」となっては、信頼関係に傷が付く。それに、現状の怒った顔は、旅行の目的の「家族みんなの笑顔をたくさんつくる」の対極にある顔だ!
私「よし、わかった。じゃ、サイクリングに行こう!」
国民休暇村に行き、レンタルサイクルを借りた。
アキコで1台、妻で1台、クニコ(3歳)は小さくて自転車を操作できないので、私の後ろに私といっしょに乗った。
いざ、出発!
意外や、意外。アキコの言うとおり、自転車は風を切って涼しい。
アップダウンも自転車の変速で難なく切り抜けられた。
妻「クニコは、自転車に乗るの初めてだよ。」
私「そういえばアキコが1歳頃も、お父さんがおんぶしてサイクリングしたよな。」
アキコ「気持ちいい。」と笑顔。
クニコは、私の後ろで「わ~い。」とご機嫌。
途中、手作りアイスクリームの店を見つけて、それぞれが好きなものを注文。
暑い中サイクリングした後のアイスクリームは、最高!
結局、私と妻は、このサイクリングが一番楽しかった! という結果になった。
やってみなければ、わからないものだ。
アキコの気持ちそして約束を無視して、「こんな暑い中サイクリングをしたら、みんな暑くてまいるからダメ!」とやっていたら、どうなっていただろう。
きっと不満気な顔はそのままだし、この後いくらステキなところへ行ったとしても、素直に楽しめなかったかもしれない。
「家族みんなの笑顔をたくさんつくる」という目的に立ち返って判断して良かった。
そのまま国民休暇村のレストランで昼食をとり、そこの売店でおみやげを買った。
午後は、一時雨が降ったのだが、その間は「野口英雄記念館」を訪問。
その後、猪苗代湖で湖水浴を楽しんだ。
アキコとクニコ、とりわけクニコは大満足。さかんに「わっきゃっ、気持ちいい。楽しい」を連発していた。(パンツとおむつのまま水遊びをしていたのだが……)
3時30分を過ぎたところで、猪苗代湖を出発。6時30分帰宅するまで、二人の娘は車中でぐっすりと眠っていた。
7時過ぎの夕食で、グッド&ニュー(1日のよかったこと、新しいことを発表する時間)をいつものようにしたのだが、湖水浴、サイクリング、おみやげそして野口記念館(アキコ)がよかったと、娘たちは言っていた。
二日目も旅の目的「家族みんなの笑顔をたくさんつくる」ということが達成できてよかった。
二日目はどうしてもサイクリングをしたいというアキコへの対応がキーポイントだったように思う。
しっかりした計画・準備は大切だ。そして、実行の段階では、あくまで目的をしっかり意識して決断・実行することが大切だと思った。(2005.8.20 「二日目の旅の目的達成! その秘訣は?」より)
このように、「家族みんなの笑顔をたくさんつくる」ことを第一にして、計画・実行していけばいいのです。
楽しい旅行にするには、子どもが幼少のうちは、親が子どもが楽しめそうなものを考えて計画するでしょう。子どもが大きくなってくると、子ども自身が願い(要求)を言ってきます。そうした願いを汲み取って計画していくことで、家族みんなが楽しめる旅行になっていきます。
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*追記
日本の伝統行事と並んでお勧めなのが、四季折々の家族旅行・野外体験活動(登山・海水浴・スキー・キャンプ・ピクニック等)です。
春は、お弁当を作って「花見」を楽しみ、さらに五月の連休には登山をして「新緑」にふれることができます。
夏は、夏休みを生かして海へ山へと泊を伴う家族旅行ができるでしょう。また、自然の中でキャンプを楽しむこともできます。
秋は「紅葉」を楽しみ、ナシやブドウ・リンゴ狩り、クリ拾いやキノコ狩りなどを楽しむこともできます。
冬は「雪遊び・スキー」を楽しむといった具合です。
四季のある日本では、四季折々のうつろいを楽しむことができるのです。これをいかさない手はありませんよね。