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七田チャイルドアカデミーの学習参観

早期教育が大切という考え方に振りまわされるのはどうかと思うが、確かに年齢が低いほど可塑性(教育によって向上する可能性)は明らかに高い。言いかえれば、年齢が低ければ低いほど、才能が高いのである。
実際、さまざまなスポーツー体操、スケート、テニス…ーであれ、外国語の習得や音楽的なもの(ピアノ、バイオリン…)
であれ、将棋や囲碁のような知的なものであれ、一流になるには、開始年齢が大きくものを言う。

そのような早期教育の重要性を幼児教育に生かしたのが、七田眞氏が始めた「七田チャイルドアカデミー」である。

七田チャイルドアカデミーには、実は次女クニコが2歳から通っている10歳まで(は)通うと決めていたのだが、クニコは10歳になった。

入れるかどうか迷っている方や、早期教育がどんなものか具体的に知りたい方も読者の中にはおられると思う。参考までに私が直に学習参観した様子を紹介する。

七田チャイルドアカデミーの学習参観 

2012.6.16 1003-899 ー2歳からもうじき8年ー

クニコ、2歳3ヶ月で七田チャイルドアカデミーへ

 現在小4のクニコは、2歳3ヶ月から七田チャイルドアカデミーに通っている。
現在10歳のクニコは、約8年間も通っていたことになる。
おかげでクニコは、とてもかしこい子に育った。

七田チャイルドアカデミーの学習参観

先週の16日(土)、私は七田チャイルドアカデミーにクニコを連れて行った。いつもは妻が連れて行くのだが、私が1年に1回の学習参観をするためである。
学習参観というよりも正確には学習参加の方がふさわしい言い方かもしれない。というのは、クニコと一緒に学習にする参加するからである。
車でN市まで行き、学習開始の10時直前に教室に着いた。

■1.あいさつ、瞑想からスタート…瞑想CDによる誘導があった。おそらくは、これ以後の学習効率を高めるために行うものであろう。

■2.直感像…絵を短時間見て、その後、絵を思い出して再現する学習。絵の内容は、<コップに鉛筆・はさみ・定規・ペン・シャープペンシルなどが入っていて、紙や消しゴムも置いてある>そんな絵である。これを思い出して紙に書くのだが、私も案外うまくでき、クニコとの勝負は五分五分か、私が少しよかった。

■3.直感像2…やかん・とけい・となり・かもめなど単語を8語見て、その後単語を思い出して再現(書く)する学習。
これは、私にはむずかしく、再現できたのは8語中5語であった。クニコの方ができがよかった。

■4.直感像3…本を見て、その後出てきた名詞を再現する学習。私は、この課題については半分やる意欲がわかず、ももたろう、おに、ちりとり、サンダル、ランドセルなど5つができただけであった。これは、クニコの方がずいぶんよくできた。

■5.速読…あるお話「けむり仙人」の冊子を速読し、その後、話の内容についての質問に答える学習。話のあらましは、次の通りである。

体から離脱して自由に移動できるけむり仙人がいた。特技は、自分の命を分け与えて、死んだ(死にそうな)人を助けることができることであった。

ある日けむり仙人が、海へ出ると、鯨が多くの小舟に取り囲まれて、もりを打ち込まれ、今にも息も絶え絶えになっていた。鯨は母鯨で、そばにはたくさんの子鯨がいた。かわいそうに思ったけむり仙人は、母鯨に命を分けてあげた。すると、たちまち母鯨は元気を取り戻し、漁師の乗っていた小舟をけちらした。

次に、けむり仙人は、秋の奈良の都へ行った。そこでは、女の子を亡くしたばかりの両親が泣いていた。女の子は、馬に蹴られて、亡くなったという。かわいそうに思ったけむり仙人は、女の子に命を分けてあげた。生き返った女の子を見て、両親は狂喜した。

そして、けむり仙人は、とある戦場へ行った。そこでは、両軍の兵士が戦い、たくさんの死体があった。けむり仙人は、死んでいった兵士に命を分け与えた。それゆえ、兵士は死んでも生き返って戦い、死んでも生き返って戦い……とくり返すので、戦いの勝負はつかなくなった。それを見た両軍の大将は、戦うのがばかばかしくなり、戦いをやめた。けむり仙人は、満足して元の体のある所へ戻った。

ところが、仙人の体は、余り長く戻っていなかったので、骨と皮だけになっていた。そこで、けむり仙人は、命が入れる生き物を探した。年取った馬が見つかったので、その中に入った。
馬を見る人たちは、年取った馬を見てバカにした。

(私の記憶による再現)

ざっと、次のこのようなお話である。おもしろかった。
このときばかりは、本気を出し、「クニコよりも早く読み終えてやろう!」と思ったのだが、そんな気持ちも忘れ、この話に没頭した。
読み終えて顔を上げた瞬間、クニコも丁度読み終えて顔を上げた。つまり、読み終えたのは同時であった。
「桃太郎」と「さるかに合戦」と「おむすびころりん」の簡単な話を足したぐらいの長さだったのだが、5分ほどで読み終えていた。後で、話の内容を言いあったのだが、内容はしっかりと頭に入っていた。クニコの速読のペースは相当なものだと正直思った。
ちなみに速読8級の問題であった。

■6.速聴と再現…ある話を速聴し、そっくり再現する学習。この課題にも、私は集中して取り組んだ。約250字の文章を速聴し、その後で内容を書き出して再現する活動である。クニコの正確にできるのには、驚いた。チャイルドアカデミーの先生は、私がよくできるのに驚いていた。つまり、私もよくできた。

■7.記憶法:円周率の記憶(今回は1701桁~1750桁をやっていた)

■8.100マスかけ算…クニコは速かったが、この課題は正直大人の私にはばかばかしくゆっくりとやり終えた。

■9.日本の歴史~文化史編⑳~昭和時代Ⅱ(CDを効いた後に、質問に答える)…小6以上レベルの問題。もちろん、大人の私にはやさしい。

■10.記憶法:地理(ヨーロッパの国名と首都名のCDを聞いた後、14の国名の首都を書く)…旧ユーゴスラビアの国名がむずかしく、大人の私でもできない問題も正直あった。

■11.世界の気候について学習した後、「熱帯地域に住む人びとのくらし」のCDを聞いた後、質問②答える(テキストに記入)……以上10時から11時30分までの学習であった。

学習参加を終えて

<日本の歴史など因果関係を教えることなく、ただ歴史的事件名だけを記憶・再現させることには、問題がある>と、おそらくは多くの教育関係者は判断するのではないか。それでは、本当に歴史を(に)学ぶ価値はないではないかと。

私には、その気持ちは理解できる。しかし、これはこれでよい気がした。おそらくは、ここでのねらいは、記憶力のアップなのだ。そのための一つとして、歴史の事件名を取り上げているのだ。円周率と同じように。

私としては、速読・速聴はよかった。将来は使えそうである。
作家のムツゴロウこと畑正憲氏が、<一目見ただけで記憶する力を訓練で身につけたおかげで書斎から解放され、いつでもどこでも書けるようになった>と書いておられたが、そのような力が身に付いたら便利だろうなと思う。
クニコの頭自体は、とてもとてもよくなっている。これは、七田チャイルドアカデミーでの学習によるところがとても大きいと考えている。(ソロバンや父と子塾での暗唱も大きい

あと、今回はなかったが、七田チャイルドアカデミーでは毎月科学の実験をしている。これにも、クニコはとても興味をもって参加している。

ともあれ、七田チャイルドアカデミーを続けてきてよかったと思っている。

予定通り、10歳でやめるか、小学校卒業まで続けるか、あと半年ほどで決めることになる。

 

追記

・あと、毎月の「能力開発CD□月号」がとてもよい。自宅でBGMのようにして聴くのだが、バラエティに富んだ内容で、私としては、「伝記物語(毎月一人を取り上げて伝記を紹介)」と「心の話」が気に入っている。ただ、自宅でほとんど聴いていないので、残念に思っている。

・妻は、私がクニコを連れて行ったおかげで、掃除・洗濯などの家事が午前中に終わり、ゆっくりできたと喜んでいた。「久しぶりにゆっくりと本を読めたわ。」と。この約8年間の妻の努力もすごい。そのうちの約半分は、専業主婦だった。

・こうして七田チャイルドアカデミーに、クニコが通えるのも、創設者の七田眞氏のおかげである。

感謝したい。→七田眞氏の死を悼み、功績をたたえる 第583号ー早期教育の重要性ー

・24日(日)の午後、『発達障害を予防する子どもの育て方ー日本の伝統的な育児が発達障害を防ぐー』を読み終えた。就学前のお子さんをお持ちの父母には是非お勧めの本だ。

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