親に感謝する子に育てる その4 2014年2月2日 第1000号
ー内観法で親の愛に気づかせるー
かくて長女(15歳)に内観を!
前号で紹介した自分自身の経験から、私はアキコが産まれてから「15歳まで(中学生のうち)に絶対に内観を経験させる」と決めていた。
しかも、内観研修所は全国にあるが、私が受けたのと同じ、原アカデミーでの内観をさせると決めていた。
かくて野球部での活動が終わってから、原アカデミーと連絡を取り、10月13日(日)東京で内観1日セミナー(心の曇りが晴れるセミナー内観ー)一人7,000円を受けさせることにした。
当初は、アキコ(中3、15歳)を会場に連れて行った後は、自分は東京見物でもしていようかと思っていたが、私自身も久しぶりに内観をしてみることにした。
アキコの内観の成果
効果はあった。ただ、大人に交じっての内観は相当プレッシャーがあったようだ。
やり方がわかったところで、一人で内観をしてみるように勧めた。
アキコは、11月4日(月)午後から3時間だけ応じてくれ、私やあーちゃん(アキコからは祖母)など家族についてやってみたそうだ。
私にお世話になった中で特に心に残っていることを一つだけ教えてほしいと言ったら、「小さいときに絵本を読んでくれたこと」と、アキコは答えた。
あーちゃんについて同じように聞いたら、
①お世話になったことでは「クニコのお見舞いの帰りに海に連れて行ってくれたこと」、
②お返ししたことでは「敬老の日に手作りプレゼントをしたこと」、
③迷惑をかけたことでは「一人で淋しい思いをさせたこと」をあげていた。※ これは若い世代(つまり私たち夫婦とアキコ、クニコ)が2階で食事をしたりテレビを見たりして、その間あーちゃんが一人1階で過ごしていた時代を指している。
もともと思いやりがあり、親や祖母思いのアキコであるが、そのアキコをもってしても、<心からお父さんやお母さんには感謝しなきゃだなあって思って、あのセミナーのおかげでアキコの心は大きく変われた>というぐらい、内観法には親への感謝の気持ちを育てる力があった。
中3になっているアキコは、相変わらず私が出勤する際(朝6時50分から7時5分の間)、玄関口で「いってらっしゃい」と言ってくれる。帰宅時も、家に居れば「お帰りなさい。」と言ってくれる。内観を含めて、これまでの教育の成果だと考えている。
内観を受けさせてよかった!
「内観」とは(補足)
・内観というのは、「自分の内側ー心ーを観る」という意味です。
赤ちゃんから乳児、園児、小学生、中学生、高校生、大学生そして就職……と、人が生まれてから現在までの人生を順に観ていきます。
母親、父親、配偶者、兄弟、恩師、友人、職場の上司・同僚などの周囲の人との関わりを通して観ていきます。
はじめにお母さんとの関わりを観ていきます。観点は、決まっていて「お世話になったこと」「お返ししたこと」「迷惑をかけたこと」の3点です。
この内観は、通常、内観道場で、朝の6時頃から夜の9時頃まで1週間かけてじっくりとやります。私語は一切なし。黙々と自分と向き合います。
1から2時間おきに、面接官が来て「この時間、誰についてどんなことを調べてくださいましたか。」と、聞きに来きます。
そこで、「この時間は、お母さんについて、小学校4年生から6年生の頃について調べました。お世話になったことは、セーターを編んでもらったことです。お返ししたことは、よく豆腐を買いに行ったりお使いをしたことです。迷惑をかけたことは、高いお金を出して買ってもらった英会話教材をほとんど使わず無駄にしてしまったことです。」などと、報告します。
・本来の内観は1週間かけて全国各地にある内観研修所で行うものです。私自身は原アカデミーでの内観以外に、栃木県喜連川町にある瞑想の森内観研修所で1週間の内観を経験したことがあります。
原アカデミーでは呼吸法なども使うことで、1日ないし2泊3日で行っています。それでも、素晴らしい成果が出ています。
・内観は、内観研修所等で面接官が付いた正式のやり方で一度はやってみて正しいやり方を体験してから独習した方がよいと思います。
・内観関連の本は創始者の吉本伊信氏の本をはじめたくさんありますが、次の3冊を推薦しておきます。
- 作者: 三木 善彦
- 出版社/メーカー: 二見書房
- 発売日: 1998/07
- メディア: 単行本
- 作者: 原 久子
- 出版社/メーカー: 春秋社
- 発売日: 2007/06
- メディア: 単行本
- 作者: 原 久子
- 出版社/メーカー: ビジネス社
- 発売日: 1998/05
- メディア: 単行本