★我が家では、毎年恒例の伝統行事「豆まき」
2010.2.3 第697号 アキコ(小5、11才)、クニコ(小1,7才)
節分・豆まきの由来を話す
わが家では、伝統行事の際には、その由来を話すようにしてきた。
今回は、豆まきに加えて、節分の由来も話した。
■節分の由来
2月3日、夕食を食べながら、
私「それじゃあ、まず、<節分>の由来を話す(本を読む)よ。」
「節分……節分とは、「季節の分かれ目」という意味です。二十四節気の「立春」、「立夏」、「立秋」、「立冬」の前の日のことで、年に4回あるものでしたが、今ではほとんど立春の前日だけをさすようになりました。新暦では、3日ごろに当たります。」
妻「へえー、立春の日かと思ったら、立春の前日なのね。」
「旧暦では「立春」で冬が終わり、春になって1年が始まる、と考えられていたので、立春の前日の「節分」は大晦日のようにとくにたいせつにされ、行事として伝えられてきました。
今でも地方によっては、この日を「年越し」「年取り」などとよぶところもあります。」
(『和の行事えほん 2 秋と冬の巻き』54ページより引用)
クニコ「旧暦ってなあに?」
私「今の新暦は太陽の動きをもとにしているのだけれど、旧暦というのは昔の暦で、月の動きをもとにしている暦なんだよ。 旧暦だと、今日が大晦日なんだ。」
クニコ「じゃあ、今頃紅白歌合戦をしてるんだ。」
■豆まきの由来
私「じゃあ、今度は<豆まき>のところを読むよ。」
「むかしの中国でおこなわれていた、鬼追いの「追な」という行事と、日本にも古くからあった鬼や邪気を追いはらうために豆をぶつける「豆打ち」という風習とが合わさり、広まったものが豆まきです。たいせつな作物だった大豆には、穀物の霊が宿っていて、その力が悪霊をしりぞける、とむかしの人は考えていました。
いった大豆を「鬼は外、福は内」と唱えながらまき、邪気をはらいます。そのあと、自分の年の数の(あるいはひとつ多く)豆を食べて、1年の無事を祈ります。」
(『和の行事えほん 2 秋と冬の巻き』54ページより引用)
■焼い嗅がし(柊いわし)などの由来
「焼い嗅がし(やいかがし)…ヒイラギの枝にあぶったいわしの頭を刺したもので、家の戸口につるします。とがったヒイラギのとげと、あぶったいわしのにおいを、鬼がいやがるとされ、厄よけとしてもちいます。」
「鬼とは……冬の寒さや、病気など、人にわざわいをもたらす悪いものすべてをあらわすとされますが、その一方で神さまが姿をかえてあらわれたもの、祖先の霊という考えもあります。」(『和の行事えほん 2 秋と冬の巻き』54ページより引用)
私「それで、今日、学校給食でイワシが出たんだな。」
(由来は知っているので、今回はやっていない)
鬼を決め、豆まき実行
夕食を食べ終わったところで、
妻「じゃあ、豆をもってくるわね。」
私「あれ、ちゃんと豆にお面が付いてくるんだね。(豆を買うと鬼のお面も付いてきた。去年はクニコが保育園で作ってきた鬼のお面を使った。)」
アキコ「今年は誰が鬼の役をやるの。」
私「お父さんも、お母さんもやったことあるし…。今年はアキコだな。」
アキコ「えー、やだー!」
妻「そうね、順番にやっていけばいいから、今年はアキコね。」
クニコ「やった! 今年はお姉ちゃんだ。」
というわけで、アキコが鬼のお面をかぶった。
私・妻・クニコ「鬼は外!(豆を一つ投げる)福は内!(豆を一つ投げる)」
クニコは、鬼のアキコに力一杯、豆をぶつけていた。
妻「クニコの番になったら、お姉ちゃんから強く(豆を)ぶつけられるよ。」
こう言って、セーブするように暗に言ったのであるが、相変わらず力一杯豆をぶつけるクニコであった。
居間、台所、書斎、アキコ・クニコの部屋、仏間、風呂場、納戸、トイレ……などなど、1階、2階のあらゆる部屋に豆をまいた。
最後は、玄関であった。
私「最後は玄関だよ。アキコ、玄関の所へ行って。」
私「アキコ、<鬼は外!>で豆をぶつけられたら、お面を付けたまま玄関から外へ出ていくんだよ。それから、お面をとって今度は福の神になって、玄関から入ってくるんだよ。アキコは、お面をとればそれで福の神だから。」
こう言った。アキコは、言われたとおりにして、鬼のお面をかぶったまま玄関から出て行き、お面を取り、福の神になって玄関から入ってきた。(この役を、今年は私がやった。)
私「よし、終わったな。豆を拾って、食べよう!」
豆を全部拾い、年の数だけ食べて(私と妻はそこまで多く食べなかったが)豆まきが終わった。
毎年のことだけど、邪気が払われ、すがすがしい気分になれた。
去年の豆まきのブログ記事に書いたことと同様、「邪気を払い、福を招き入れる」という豆まきに込めた願いを、家族で共有したこと。そして、ほんの短い時間であっても、心を一つにして一つの行事を、家族全員でやり遂げたことからくる心地よさだと思った。
(大学3年生のアキコ、高校2年生のクニコとやった感想も同じである。)
やっぱり家族みんなで取り組む伝統行事はいいな!
改めてそう思った。
大学3年生でもできた豆まき・節分
2020年1月31日〜2月2日まで、大学3年の長女アキコが帰省した。
節分を明日に控えた2日の夕食時、
妻「アキコは今夜新幹線で帰るから、1日早いけど豆まきをする?」
と言った。みんな賛成!
10年前と同じやり方で、高校2年の次女クニコも含めて、豆まきを行った。
毎年のことだけど、邪気が払われ、すがすがしい気分になれた。
(子どもが大学生になってもできるのである。)
ただし、今年の鬼役は、父親の私がやった。
10年前のやり方と同じやり方である。
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補足
■恵方巻の由来・食べ方等について
「恵方」とは、その年で1番良いとされる方角のことです。その方角に氏神様がいるとされています。
恵方に向かって巻きずしを食べることから「恵方巻き」といわれるようになりました。
恵方巻には食べ方があります。目を閉じて願いごと思いながら、恵方に向かって無言で1本丸かぶりします。
なぜ恵方巻を食べるようになったかというと、江戸時代の終わり頃、大阪の船場の商人が商売繁盛の願いを込めて始めたといわれています。
その後、すたれてなくなっていましたが、1970年代、大阪の道頓堀で行われたイベントによって復活しました。
巻き寿司を切らずに食べるのは、「縁を切らない」という意味があります。巻き寿司に入れる具は、七福神にちなんで「かんぴょう」「きゅうり」「伊達巻」「うなぎ」などの7種類です。
(松藤司「先生も生徒も驚く日本の『伝統・文化』再発見2」19ページより引用)
追記Ⅰ「月例家族会議で予定の確認」
1月31日(日)定例家族会議の後編、来月の予定を立てているときのこと。
私「去年2月3日(火)に豆まきをしてるぞ。今年もやんなきゃね。」
妻「2月3日、今週の水曜日でしょう。今日、買ってくる予定よ。」
というわけで、日曜日のうちに、準備を完了していた豆まきでした。
追記Ⅱ
・伝統行事のいわれなどを、子どもたちに紹介する際に重宝しているのが、次の本です。子どもでも親しめるよう、ふんだんに挿絵が使ってあり、ふりがながふってあります。わが子に伝統行事などについて話す際にうってつけの本ですね。
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